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宮原朝吉関係資料を大学文書館で受贈

 9月7日(月),大学文書館では,宮原朝吉関係資料12点を,ご子息の宮原孝四郎名誉教授からご寄贈いただきました。
 宮原朝吉(1881〜1942)は,山口県立萩中学校を卒業後,慶應義塾普通部を経て,1903(明治36)年札幌農学校森林科に入学しました。1906(明治39)年7月林学科(森林科より改称)を第5期生として卒業,札幌農学校基本林(演習林の前身)の嘱託となり,同年9月助教授に就任しました。1908(明治41)年新潟県技手として転出し,その後も帝室林野管理局で林業技師を務めました。
 この度,受贈した資料は,辞令11点,写真1点,書簡1点,自筆履歴(複製)1点です。
 たとえば,辞令は,札幌農学校〜東北帝国大学農科大学時代のものです。札幌農学校基本林の事業取調を嘱託された最初の辞令もあります。

 
基本林嘱託の辞令(1906年)
基本林嘱託の辞令(1906年)
 
 写真は,札幌農学校林学科第5期卒業生19名の写真です。林学科生徒の写真は数枚しか現存が確認されておらず,大変貴重な沿革資料です。
 
札幌農学校林学科第5期生前列右3番目が宮原朝吉
札幌農学校林学科第5期生
前列右3番目が宮原朝吉
 
 書簡は,1907(明治40)年6月,宮原朝吉の同級生である高木道二郎が,台湾から差し出したと考えられる絵はがきです。当時,高木道二郎は台湾総督府農商課技手(農事試験場技手兼務)として在台しており,「僕は先月27日から台湾南中視察中(略)今日は台湾施政記念日で官民共大に祝ふて居る」と当地の様子を伝えています。
 
宮原朝吉宛て書簡(1907年) 宮原朝吉宛て書簡(1907年)
宮原朝吉宛て書簡(1907年)
 
 今後,大学文書館では,受贈資料を大学沿革資料として大切に保管するとともに,閲覧・展示等により活用いたします。
 
(大学文書館)

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