工学研究科では,11月28日(土)に北海道大学学術交流会館において「多様な学生とどう向き合うか? 文化と気質の違いを越えて」をテーマとした「2009年度FD」を開催しました。本FDは,工学研究科教育企画室の企画として,平成16年度から毎年開催されています。本年度FDは3つの講演と1つの演習から構成され,工学部16コースから各1名以上,世話人等も含めて総勢30名程が参加しました。
講演1は,本学の学生相談室を長年運営されてきた歯学研究科の大畑 昇先生より「『3階層モデル』による総合的学生支援の構築をめざして」という演題で,本学における「日常的学生支援」「制度としての学生支援」「専門的学生支援」からなる3層支援体制の充実に関する報告をいただきました。
講演2は,留学生センターの高橋彩先生から「留学生支援に求められること」という演題で,北大内外での留学生増加の実態,大学あるいは留学生から見た様々な問題点,留学生支援として必要な内容,本学の支援制度と全国との比較等に関してお話しいただきました。
講演3は,情報科学研究科でパーソナルスキル特論という実践的講義を担当されているPMI日本支部の濱 久人氏より,「自己認識と相互認識を通じて人間関係を構築する〜コーチング&メンタリングの手法と実践〜」という演題で,行動特性分析手法を活用し,自己認識と相互認識の基本やコーチングとメンタリングの概念および手法を理解し,学生の教育指導に活用することを目指すための講演をいただきました。これに続く「コーチングとメンタリングの演習」は前述の講演を実践的に身につけるためのセットになっており,参加者は2名または4名のグループに分かれ,相談する側とされる側,観察者と役割分担した上で,さまざまなテーマで実際のやり取りを行い,学生との対応において自身を客観視するためにも有用な経験を得ることができました。
総じて,大学を取り巻く国際化や世代交代といった環境変化に,大学の体制および教員自身をアダプトさせてゆくことを指向した内容となっていました。特に演習は,工学部のみならず本学の多くの教員にぜひ経験していただきたいものでした。 |
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講演の様子 |
演習の様子 |
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(工学研究科・工学部) |
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