水産科学研究院では,12月5日(日),小中学生を対象とした体験学習教室「サケは海からの贈り物:小中学生のためのサケとワシの観察会」を開催しました。
これは,独立行政法人科学技術振興機構(JST)が実施する「平成22年度地域の科学舎推進事業地域活動支援」に本研究院の関 秀司 教授が代表者となり申請・採択され,同機構の経費支援のもとに実施されたものです。
講師は,本研究院の帰山 雅秀 教授,矢部 衞 教授,工藤 秀明 准教授,清水 宗敬 講師が務めました。当日は天候にも恵まれ,函館市内の小中学生及びその保護者合わせて,定員を超える29名が参加しました。
午前中は,シロザケの自然産卵で有名な八雲町遊楽部(ユーラップ)川でフィールドワークを行いました。産卵後の息絶えたサケを目当てに集まるオオワシやオジロワシの行動を,フィールドスコープを使って観察しました。また,講師の指導のもと実際に河川敷に入り,サケの産卵行動や産卵床などを観察して,サケの産卵に適した川の環境について学びました。
午後からは八雲町総合保健福祉施設シルバープラザに移動し,帰山教授が陸と海との物質循環を含めた生態系におけるサケの役割について講義を行いました。終了後には参加者から多くの質問があり,活発な質疑応答の時間となりました。
北海道を代表する魚であるサケの生態の学習を通して,参加者は水産科学への理解を深めていました。 |