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石川長壽旧蔵資料を大学文書館で受贈

 3月31日(木),大学文書館では,石川長壽旧蔵資料を,ご子息の石川寿氏からご寄贈いただきました。
 石川長壽は,1927(昭和2)年北海道帝国大学予科に入学,1930(昭和5)年に工学部へ進学し,1933(昭和8)年に工学部第四部類(電気工学科)を卒業しました。
 この度,ご寄贈いただいた資料は,工学部在籍時の「修学簿」や冊子「工学部規程」,受講ノート3点(「実験報告書」・「研究報告」・「電気機械設計法特論」)といった工学部在学関係資料です。
 「修学簿」には修学した科目名と修学したことを証する担当教官の押印があります。「数学」(池田芳郎教授),「熱及熱機関」(宗宮知行教授),「電気磁気学」(浅見義弘教授),「送電及配電」・「電気器具」(小串孝治教授),「電気応用」・「電気鉄道」・「電気材料」(鳥山四郎教授)などの講義の修学記録が見られます。
 
「修学簿」
「修学簿」
 
 受講ノートのうち,「実験報告書」には,30の実験テーマについて英語・数式・図・グラフを交えて記述しています。「研究報告」は,「高圧電網ニ於ケル短絡電流ニ就テ」と題したレポートです。「電気機械設計法特論」は,楠本宗次郎嘱託講師が担当した講義の記録です。受講ノートはいずれも工学部電気工学科製の実験ノートを使用し,非常に丁寧な筆跡で書かれています。
 
受講ノート「電気機械設計法特論」(左)と「実験報告書」(右)
受講ノート「電気機械設計法特論」(左)と
「実験報告書」(右)
 
 戦前の工学部学生の在学記録や受講ノートなどは,保存されているものが少ないため,ご寄贈いただいた資料は非常に貴重なものです。大学文書館では大切に保管し,今後,展示等を通じて広く紹介していく予定です。
 
(大学文書館)
 

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