薬学部附属薬用植物園(園長 小林淳一教授)では,7月9日(土)に一般市民,薬剤師,高校生,大学生,および本学職員を対象とした「平成23年度薬用植物園見学会」を開催しました。
当薬用植物園は,昭和31年に大学の研究・教育用の施設として設置されたもので,北方系薬用植物(ダイオウ,ゲンチアナ,ホッカイトウキ,センキュウなど)を含む数多くの薬用植物を栽培しています。薬用植物の蒐集,試作,および主要薬用植物の育種栽培試験を主な業務としていますが,一般市民の方々にも薬用植物に親しんでいただくために,毎年見学会を企画しており,好評をいただいています。
当日は,すばらしい晴天に恵まれ,札幌市内外から薬剤師9名を含む54名の方々にご参加いただきました。見学会は午前10時から約2時間行われ,薬学研究院天然物化学研究室の田中直伸助教が各薬用植物にまつわるエピソードやその薬効,医薬品と薬用植物との関係について説明しました。参加者は,説明に熱心にメモをとり,実際に薬用植物を手に取って観察したり,匂いをかいだりして体感されていました。参加者の方々からは,「植物が薬のもとになることを知って驚いた。薬湯の匂いの正体が分かった。また来年も参加したい。」というご意見がありました。
薬学部附属薬用植物園では,今後も一般市民の方々に園内を随時公開することにより,薬用植物に触れていただくことの出来る機会を提供していきたいと考えています。最後に,今回の「薬用植物園見学会」の開催にあたり,多大なご協力をいただきました,本学総合博物館,日本生薬学会北海道支部,ならびに日本薬剤師研修センターの関係者の方々に深謝いたします。
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ハッカを観察する見学者 |
トリカブトについての説明を聴く見学者 |
(薬学研究院・薬学部)
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