11月25日(金)午後1時30分より同5時まで,農学研究院大講堂において『持続的農業・食産業とその生産・加工・流通基盤』のテーマで,市民公開・農学特別講演会を開催しました。この講演会は札幌国際プラザのご後援をいただき,農学研究院・農学院・農学部・札幌農林学会・札幌農学振興会の主催,北方生物圏フィールド科学センターの共催で実施しました。
市民公開・農学特別講演会は,明治31(1898)年に発足した「札幌農林学会」が毎年開催してきた学術講演会を継承・発展させたもので,100年以上の歴史があります。平成9年からは「市民公開・農学特別講演会」と名称を改め,大学関係者だけでなく広く一般市民の方々に公開されるようになりました。市民公開となって本年度で14回目になります。
当日は,松井博和農学研究院長の挨拶に続き,次の3つの講演が行われ,学内外から約140名の来聴者がありました。
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「持続性・循環を目指した農業生産技術システムの総合評価」
酪農学園大学農食環境学群 教授 干場信司 |
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「食における未利用資源の活用と安全・安心」
本学農学研究院 教授 木村俊範 |
(3) |
「食の安全・安心−いくつかの視点」
本学農学研究院 教授 飯澤理一郎 |
上記の講演では,食に関わる今日的話題についての様々な視点からの解説とともに,私たちが現在直面している持続的農業・食糧生産に関する課題が提起されました。3つの講演の後,総合質疑が行われ,各講師の方々が示された課題についての総括的議論が行われました。講演・総合質疑を通し,これまでの農業生産体制の問題点,日本の食料自給率や食品廃棄の現状,現在話題となっているTPP(環太平洋経済連携協定)など,私たちの生存に不可欠な食に関する身近で興味深い話題について述べられ,日頃見過ごしている課題について改めて考え直す機会となりました。
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講演する干場教授 |
講演する木村教授 |
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講演する飯澤教授 |
(農学院・農学研究院・農学部)
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