11月15日(火),持田恭子氏から,青山馨旧蔵スキー部関係資料2点を,大学文書館にご寄贈いただきました。持田恭子氏は青山馨のご息女です。青山馨は1922(大正11)年北海道帝国大学附属水産専門部漁撈科に入学し,1925(大正14)年に卒業しました。在学中はスキー部の中心メンバーとしてジャンプ競技で活躍しました。
受贈資料は,ドイツ語で「JAPANISCHE SKISPRUNG MEISTERSCHAFT 1925」(1925年全日本スキージャンプ選手権大会)と書かれた吊り下げ標旗と,同じく「SKIHEIL」(スキー万歳)と書かれたペナントで,いずれもフェルト生地製です。1925(大正14)年2月14,15日に青森県大鰐町で開催された「第三回全日本スキー選手権大会」で使用されたものと思われます。青山馨もこの大会にジャンプ競技選手として参加しています。
このころ,日本のスキージャンプ競技は北大スキー部をはじめとする北海道勢が牽引していました。当時の北大スキー部の活動記録には大鰐の大会について,「老練なる緒方(直光)君,確実雄美な青山(馨)君,沈着そのものゝやうな伴(素彦)君,さては勇敢機敏なる小林(武臣)君等の揃って居たことは我等の非常の誇りであり,北海道軍の非常な強味であった」(『文武会会報』第96号,1925年12月)と記しています。
受贈資料は,戦前の学生の部活動,そして北大スキー部黄金期を示す貴重なものです。今後,大学文書館で大切に保存し,展示等で広く紹介していく予定です。
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 ペナント「スキー万歳」 |
吊り下げ標旗 |
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(大学文書館)
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