教育学研究院では3月23日(土)に人文社会科学総合教育研究棟W103号室において,「未来につなぐ減災教育とは〜豊かで安全な明日のために〜」と題する第4回東日本大震災復興シンポジウムを開催しました。本研究院では震災以後,これまで3回にわたり,東日本大震災に関するさまざまな支援の取り組みについて,関係者を招いたシンポジウムを開催してきました。
今回は,有珠山の噴火予知と住民避難に大変重要な役割を果たされた本学名誉教授でNPO法人環境防災研究機構北海道副代表理事の岡田 弘先生及び北海道教育大学釧路校で減災教育に取り組んでおられる境 智洋准教授に講演をいただき,引き続き北海道立教育研究所附属理科教育センターの横山 光研究研修主事,本学理学研究院附属地震火山研究観測センターの定池祐季助教,本学教育学研究院の大野栄三教授,同研究院の伊藤 晋学術研究員に指定討論を行っていただきました。
岡田先生からは「国内外の減災教育の今とこれから」と題して,これまでの日本と諸外国における自然災害への対処について紹介いただき,減災は各国共通した課題であることや持続的な防災教育が重要であることなどのお話をいただきました。また境先生からは「子どもたちへの減災教育」と題して,一般市民への教育の課題,実感して学ぶ教材開発の重要性について,ご自身の研究を含めて貴重なお話を伺いました。
その後の4名の先生による指定討論では,会場からのコメントを含めて議論が行われ,学校教育における防災・減災教育の課題や防災関連諸機関のネットワークを作ることの重要性などについて,活発な意見交換が行われました。今後,我々が災害について取り組むべきことを考えるうえで,大変有意義なシンポジウムでした。