現代日本学プログラム創設
役員便り

理事・副学長 上田 一郎

現代日本学プログラム創設

理事・副学長 上田 一郎 (うえだ いちろう)

 グローバリゼーションもしくはグローバル化は,もはや聞き慣れた言葉ではありますが,今や産業や経済のみならず教育にもその波は押し寄せています。こうした社会背景のなかで,世界の北海道大学として,その存在感を高めるため,世界レベルで研究を行う体制を整えるだけでなく,グローバル化に対応する人材を育成することが,今までにも増して重要になっています。

 このため,国際本部では,世界に開かれたキャンパスを目指して,留学生の本学への受け入れについて,平成27年度まで,すなわち今期の中期目標期間中に,外国人留学生を全学生数の10%(1,800名)にすることを目標にしています。本学には平成25年度現在,学部学生87名,大学院学生997名(修士課程409名,専門職学位課程5名,博士課程583名),研究生等407名,その他110名,合計1,601名の留学生が在籍しており,さらに200名近い留学生の獲得を後2年で達成しなければなりません。このため,本学では,英語コースの私費留学生への奨学金支援や,ベトナムやミャンマー等からの留学生受け入れ促進支援等を行っているところです。

 また,グローバル社会で活躍できるリーダーを育成するために,この4月に学部学生を対象とした「新渡戸カレッジ」を開講しました。このプログラムでは,毎年200名の学部学生を海外留学に送り出します。一方,学部外国人留学生の受け入れが100名以下であることは,世界に開かれたキャンパスとしては満足のいくものではありません。これから学部留学生の受け入れについても充実させる必要があります。そこで,平成27年4月,外国人留学生を対象とした4年間の学士課程である「現代日本学プログラム」を新たに創設します。

 本プログラムは,現代日本の社会や文化に関心を持つ留学生を広く世界に求め,十全な英語能力と極めて高い学力を有する留学生に対して,基礎・教養科目を英語で実施するとともに,徹底した日本語教育を実施し,同時に現代日本の社会や文化に関する理解を深めるための教育を行います。日本社会に対する優れた見識を有し,日本社会のみならず国際社会においても真に日本のよきパートナーとして活躍するグローバル人材を養成する教育プログラムです。本プログラムは,毎年20名の優秀な学部留学生を受け入れていきます。さらに,理系の学部・修士課程英語一貫教育プログラムを準備したいと考えています。ここでは,理系科目について入学から卒業まで全て英語で行い,大学院修士課程まで一貫した教育プログラムを開発する予定です。

 こうして,外国人留学生の受け入れと本学の学部学生の海外派遣プログラムを組み合わせ,キャンパスのグローバル化を一層推進して参ります。

◆参考URL
  国際本部長からのご挨拶
 http://www.hokudai.ac.jp/international3/internationalization/oia/gm/
 現代日本学プログラム創設
 http://www.hokudai.ac.jp/international3/ryugaku/folder907/folder908/post-45.html

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