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環境健康科学研究教育センターが国立保健医療科学院との
共同フォーラムを開催

 環境健康科学研究教育センターでは,国立保健医療科学院との連携協定に向けて,教育及び研究の連携を探るため,3月23日(月)に百年記念会館にて「共同フォーラム−健康・安全社会の構築に向けて−」を開催しました。
 国立保健医療科学院は,昭和13年に公衆衛生技術者養成機関として設立された国立公衆衛生院と,国立医療・病院管理研究所,国立感染症研究所・口腔科学部とが平成14年に統合された組織です。保健,医療,福祉及び生活環境に関する厚生労働行政施策の推進を図るため,地方自治体職員の人材育成や関連する調査研究を行っています。
 共同フォーラムでは,まずは本学から,当センター連携教育推進部門長の小笠原克彦教授(保健科学研究院)が,「社会と健康」Diplomaプログラムについて紹介しました。続いて国立保健医療科学院企画調整主幹の曽根智史氏から国立保健医療科学院の養成訓練と調査研究の概要について,さらに生活環境研究部長の欅田尚樹氏,生涯健康研究部上席主任研究官の安藤雄一氏,健康危機管理研究部上席主任研究官の奥田博子氏から具体的な研究内容について紹介がありました。本学と国立保健医療科学院との研究協力事例として,本学工学研究院の松井佳彦教授による「水道における水質リスク評価および管理に関する総合研究」,環境健康科学研究教育センターの荒木敦子准教授による「室内空気質とシックハウス症候群に関する研究」の2課題を紹介し,総合討論にて今後の連携のあり方について意見交換しました。
 共同フォーラムに続き,北海道における公衆衛生大学院の役割と設置への協力体制を考える研究集会を開催しました。「エビデンスに基づいた公衆衛生活動に向けて−地域と大学・研究機関との協働の現状と課題−」というテーマに沿って,国立保健医療科学院の曽根氏から「公衆衛生従事者の教育と大学・研究機関との連携:国立保健医療科学院の経験から」と題した基調講演の後,道内医科系の4大学から地域における公衆衛生活動の報告がありました。
 今回のフォーラムでは35名ほどの参加があり,国立保健医療科学院と学内の教育・研究の連携を模索する第一歩といえる有意義なフォーラムとなりました。また道内大学の公衆衛生学分野の教育・研究者と国立保健医療科学院とが情報交換する場ともなり,今後の積極的な連携が期待されます。
国立保健医療科学院の紹介をする曽根氏

国立保健医療科学院の紹介をする曽根氏

講演に真剣に耳を傾ける参加者

講演に真剣に耳を傾ける参加者

(環境健康科学研究教育センター)

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