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アイヌ民族の文化に触れる「ホリデーインひだか」を開催

 国際本部と国立日高青少年自然の家の共催で,7月11日(土)・12日(日)の2日間,「ホリデーインひだか」を日高町で開催し,11ヶ国からの29名の留学生と19名の日本人学生が参加しました。
 今年で24回目となるこの事業は,留学生に対してはアイヌ民族の生活文化体験を通して,日本人学生との「交流」について考えるとともに,文化の多様性に気づくこと,日本人学生に対しては事業の企画,運営に実際に関わることで,コミュニケーションスキルを高めることを目的としています。
 1日目は,グループに分かれて自己紹介の後ゲームを行い,すっかり打ち解けたところで平取町立二風谷アイヌ文化博物館を見学しました。日本人でも道外出身の学生が多いため,生のアイヌ民族の文化や歴史に初めて触れる学生が大半で,参加者の興味と関心は尽きないようでした。
 その後,国立日高青少年自然の家に移動し,アイヌ民族の歌唱と舞踊を体験しました。歌唱は口から口へ,声から声へと受け継がれる独特の伝承方法を知り,また参加者もその一部となってその世界を垣間見ました。舞踊では引率の先生を含む全員が,老婆,鶴,鯨となり大きな輪となって躍りました。終了後はバーベキューを行い,焼きそばやホッケ,焼肉を瞬く間に平らげる一方,先ほどの体験の話に花を咲かせていました。
 2日目は全員で「朝のつどい」のラジオ体操に参加しました。留学生の中には初めてラジオ体操をする人もおり,左右を見渡しつつささやかな文化体験をしていたようでした。朝食後はクラフトを体験しました。彫刻刀を使って独特の文様を模ったコースターや野生のイタドリを切った笛作りに挑戦しました。特にイタドリの笛は好評で,札幌に戻っても笛を手放すことはありませんでした。
 昼食後には活動のまとめを行いました。グループに分かれ,事前に立てた目標で達成できた点,できなかった点をまとめ,日本語と英語で発表しあい,最後に国立日高青少年自然の家のスタッフと体験活動の講師の方々にお礼を言い,学びの場を後にしました。
 今回のプログラムは留学生,日本人学生が共に多くを学んだ,実りあるものとなりました。

(国際本部国際交流課)

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