農学研究院では,11月27日(金)午後3時30分から農学部W109講義室にて,保健センターのカウンセラー武田弘子氏を招き,平成27年度第1回FD研修会 学生の自殺予防のための講習会「MENTAL HEALTH FIRST AIDによる『うつ病・自殺』」を開催しました。受講生として教員17名が参加しました。
冒頭の挨拶では,横田 篤研究院長が,大学におけるFD研修会の重要性,特に,教職員の学生のメンタルヘルスに対する知識向上の必要性について強調しました。講演では,まず日本の大学生と北大生の自殺の現状とカウンセリングの受診状況などの説明がありました。残念ながら北大生の自殺は毎年ありますが,自殺既遂者のうち保健センターを利用していた学生の割合は4分の1程度と低いこと,保健センターを受診した学生にはすべて精神疾患がみられ,その半数はうつ病であったことが紹介されました。武田氏はメンタルヘルス問題の早期発見と適切な対応が重要であると強調し,この問題に対する本学の対応を説明しました。現在は,新入生と各課程最終学年生を対象にメンタルヘルスチェックを実施し,問題の把握に努めているとのことでした。その後,うつ病と自殺,メンタルヘルスの予防対策,大学生の不登校問題,統合失調症と躁うつ病,病態の主な兆候などについて説明がありました。学生のメンタルヘルス問題については,本人と教員,医療関係者,さらに両親の協力が必要で,特に両親の認識と協力が重要であることが強調されました。最後に,学生のメンタルヘルス問題に対する現在の本学と保健センターの対応の紹介があり,従来保健センターへの受診を待っていたという対応から,積極的に問題発見に努めるという方針に変わったことが紹介されました。講演では,学生がメンタルヘルス上の問題を抱えている場合,両親−教員−医療関係(保健センター)間の密接な意思疎通と情報共有が大事であることが一貫して強調されていました。講演内容は多岐にわたり,大変興味深い重要な内容であったと感じられました。
講演後,活発な質疑応答が行われ,学生のメンタルヘルス問題の兆候をどう判断すればよいか,また新入生や最終学年生のメンタルヘルスチェックの結果を共有できないかなど,学部生,大学院生に日常的に接している教員の立場からの質問,提案がありました。短い質疑応答では,簡単に解決できるような事柄はありませんでしたが,講演内容は参考になるものであり,また,教員が学生の学習態度や日常的な生活態度に常に気を払う必要があることが十分に理解できる内容であったと感じられました。
第1回FD研修会で講演いただいた武田氏,並びに保健センターにはここに改めて深く感謝申し上げます。



