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「グローバルファシリティセンター」の設置及び
「キックオフシンポジウム」を開催

 学内先端機器の共用(オープンファシリティシステム)や委託分析等を担ってきた創成研究機構共用機器管理センターを改組し,本年1月1日に「グローバルファシリティセンター(GFC)」を発足しました。本センターでは本学における研究基盤の整備のほか,新たに3つの事業を加え一層の機能強化を図るための活動を開始しました。そして,2月3日(水)にフロンティア応用科学研究棟にてGFC設立に伴うキックオフシンポジウムを開催しました。
 本学はこれまで先端機器の有効利用と研究費の効率的な運用を目的とし,研究機器の共有化や民間利用の促進を進め,日本をリードする先進的なオープンファシリティシステムを構築してきました。一方で,先端共用機器を介した研究教育の国際化や人材育成,中小規模の装置に対する共用体制の整備,学内の工作機器や工作系技術職員の能力を引き出せる体制の整備が不十分であるといった点が課題として浮かび上がっていました。これまでセンターの柱であった,共用機器部門,委託分析部門における機能をさらに強化するため,「オープンファシリティ部門」「機器分析受託部門」とし,さらに新たな3部門を新設しました。「国際連携推進部門」では国際舞台で活躍し将来の持続発展性に寄与する優秀な人材の育成,「設備リユース部門」では中小機器の流動化による学内リソースの有効な再配分,「試作ソリューション部門」では工作機器・技術の共有化を推進します。またGFCのセンター長及び副センター長には総長補佐と本部URAを据え,ガバナンスと戦略性を強化した組織構成となっています。
 シンポジウム当日は100人を超える参加者のもと,網塚 浩センター長による趣旨説明,中川尚志文部科学省研究開発基盤課課長補佐による基調講演,ソウル大学のSung-Pyo Cho教授による招待講演,及び2名のGFCの部門長から報告が行われました。続いて「先端機器共用事業の新展開〜グローバルファシリティセンターへの期待〜」と題したパネルディスカッションが行われ,中川課長補佐,網塚センター長に加え,中島大輔文部科学省学術機関課係長,本学の大谷文章教授,久下裕司教授,出村 誠教授に登壇いただき,江端新吾副センター長(URAステーション主任URA)の進行のもと現状の装置共用に関する問題点とソリューションについて多角的な視点から議論が交わされました。とりわけ共用機器を介した異分野人材の交流である「シェアリング・ナレッジ」という概念が共有され,今後の本学における装置共用化システムにおいて更なる発展の可能性をうかがわせる有意義な議論が交わされました。
シンポジウム会場の様子

シンポジウム会場の様子

パネルディスカッションの様子

パネルディスカッションの様子

(大学力強化推進本部)

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