8月27日(土)・28日(日)にケニア共和国ナイロビ市で開催された第6回アフリカ開発会議(TICAD VI)に山口佳三総長が出席しました。
平成5年から5年おきに日本で開催されてきた本会議は,アフリカ諸国のオーナーシップを尊重するため,今回初めてアフリカ大陸で開催されました。本会議ではアフリカ53か国,開発パートナー諸国,アジア諸国,国際機関及び地域機関の代表並びに民間セクターやNGO等市民社会の代表等がアフリカのさらなる発展のために意見を交わし,「経済構造改革の促進」「強靭な保健システム促進」「社会安定化促進」を3つの柱とした「ナイロビ宣言」が採択されました。また,安倍晋三内閣総理大臣の同行ミッションとして,77団体の企業及び大学等の代表が参加し,同地域と日本の間における経済的・学術的関係のさらなる強化に向けて話し合いが行われました。会場であるケニヤッタ国際会議場内のサイドイベントを含めた参加者は約11,000名以上でした。
本学からは山口総長はじめ,人獣共通感染症リサーチセンターの鈴木定彦教授,本学ルサカオフィス所長の奥村正裕獣医学研究科教授,中村 聡特任講師及び成澤徳子特任助教(留学コーディネーター)が参加しました。会議と並行して,ルサカオフィスでは,アフリカで活躍する日本企業・大学を紹介するJETRO主催のジャパンフェアで本学のアフリカにおける研究や国際協力活動実績の紹介,及び日本への留学招致活動を実施しました。
山口総長は,本会議の全体会合や「日本・アフリカビジネス会議」に参加するとともに,27日(土)のテーマ別会合では,塩崎恭久厚生労働大臣が共同議長を務めた「質の高い生活のための強靭な保健システム促進」分科会に出席し,当該分野におけるアフリカでの本学の活動について発言しました。このなかで,人獣共通感染症リサーチセンターによる感染症研究やその成果としての簡易検査キット開発の事例,また,獣医学研究科・人獣共通感染症リサーチセンターにおいて49名のアフリカ人研究者をZoonosis Control Experts(感染症コントロール専門家)として育成し,彼らが地球規模で活躍している実績を紹介しました。さらに,本会議後に開催された安倍内閣総理大臣,ウフル・ケニヤッタケニア共和国大統領ら参加国政府代表者が参加したレセプションにおいても,多くの関係者とアフリカの課題と今後に関する情報交換が行われました。
最終日には,日本の大学・企業とアフリカの関連機関との協定調印式が開催され,本学とプレトリア大学(南アフリカ共和国)との学術交流協定が紹介されました。