1.はじめに

 本学では,平成16年3月に,平成15年度(平成14年度後期及び平成15年度前期)実施分の学生による授業アンケートの評価平均点上位者の科目名及び担当教員を,平成15年度年次報告書別冊「学生による授業アンケート結果」として公表した。

 この公表資料には,アンケート評価平均点上位者による授業の工夫等が記載されている。これを公表した第一の目的は,本学全教員にとって,授業を改善していくために有効な資料になると考えたからである。また,FDや教員相互の授業参観等の基礎資料として活用できることは言うまでもない。

 同時に,本学の教育改善の取組みを,アンケートに協力してくれた本学学生のみならず,広く社会に公表することは,本学の教育責務であり,そしてそれが学生との信頼関係をより強くすることになると考えている。

 昨年度の資料公表によって,評価平均点上位者を講師にした部局のFDが開催されるなど,学内的に活用されただけでなく,読売新聞(北海道版)がこの資料にもとづいて,本学の教育活動の様々な取組を連載紹介した(「北海道発 きょういく―大学編 変わる授業(1)〜(38)」)ことから,広く社会に知られるところとなった。

 平成16年度(平成15年度後期及び平成16年度前期)実施分についても,評価室において平成15年度の上位者との重複を勘案して検討した結果,以下のルールを定めて公表することとした。

  1. 平成15年度後期授業及び平成16年度前期授業の学生による授業アンケートの平均値(総合点)の高い科目名及び担当教員の氏名を公表する。
  2. 教員をその所属部局により文系・理系に分け,アンケートの提出者数により,それぞれ10〜24名,25〜49名,50名以上の3つのクラスサイズで分けた6つのグループの上位者10名を公表する(9名以下の授業は対象外とする。)。
  3. さらに上位3名から得た,授業の目的・内容,実行上の取組・工夫等についての報告を紹介する。ただし,平成15年度に紹介した教員は除く。
  4. また,一人の教員が複数の授業で上位3名に入っている場合は,原則として全ての授業について報告を掲載する。ただし,対象者から希望があった場合は,一つの授業についてのみ報告することとも可とする。
  5. 3. 4. のただし書きや退職等で報告のない授業がある場合は,次点の授業とする。

 公表に至る検討の経緯や公表方法に関する考え方等は,平成15年度年次報告書(第1部第2章『学生による「授業アンケート」について』 同別冊「学生による授業アンケート結果」を参照願いたい。

 前回の公表においても強調したが,授業アンケートは,学生の視点からの評価であり,この数値のみで授業の質や教員の教育能力の全てが示されているものではない。本学教員は授業に真摯に取り組んでおり,アンケート以外の方法でも,授業改善に様々な努力をおこなっていることを記しておきたい。

北海道大学 評価室


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