神経障害学II
理学・作業療法学3年生1学期
1.上位・下位ニューロン障害の特徴
2.運動麻痺の障害部位と特徴
3.歩行障害の種類と特徴
4.大脳基底核障害と錐体外路症状(種類、特徴)
5.錐体外路症状の諸様相
6.パーキンソン病
7.他の大脳基底核疾患について
8.構音障害の種類と特徴、リハビリテーション
9.嚥下障害の種類と特徴、リハビリテーション
10.感覚伝導路、感覚障害の種類と各特徴
11.感覚障害の部位診断と各特徴
12.筋委縮の種類と特徴
13.神経原生筋委縮を呈する疾患(運動ニューロン疾患)
14.筋原生筋委縮を呈する疾患(進行性筋ジストロフィーなど)
15.筋原生筋委縮を呈する疾患(重症筋無力症、多発筋炎など)
16.試験
授業では、知ってる、分かっている、理解しているの違いを最初に言って、理解を目指すように促している。この科目では項目の中でトピックスを作って一つの点に絞って神経機構と症状発現、最近の知見を関連させ、リハビリテーションの理解への例として、学問の歴史を紹介したりして、今学んでいる箇所の位置づけを示すようにしている。
授業では、毎回講義の内容要約をプリントにして配布し、理解を促している。内容においてはその神経学的機序、神経科学の知見から図表を作成して各授業項目について関連部分の説明をし、そこから次に展開すべき点をリハビリテーションの観点から誘導し、この先5年後、10年後にあるリハビリテーションの状況を鑑みて、今これから目指すべき方向と研究について解説している。学会でトピックスになっている話題を講義で取り上げ解説するようにして、学問の最先端を紹介して興味を持つように働きかけている。
とりわけ、臨床の観点からリハビリテーションの改善点を神経科学から追求し、それが的確に改善の方向に結びつく方法を理解できるように解説している。そして、新たな治療方法を展開すべく北大の伝統のフロンテイアスピリッツで挑むようにうながしている。
疾病の理解に際し、身体的障害のみならず、心理的な闘病の困難さについて、また社会生活上の困難さについても取り上げて、リハビリテーションの本質的取り組みを勉強するように工夫している。それによって社会生活に復帰するのに必要な治療の方向性と道具の工夫、支援の方法について考えられる機会を提供している。
また、講義の後、質問に答える時間を用意している。
試験に際して、勉強のしかたについて学べるように、各自で試験問題を作って提出させ、問題を作る観点から、勉強する際のポイントと要点が学べるようにしている。