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総合博物館企画展示「黒曜岩展示」

 総合博物館では,企画展示「黒曜岩展示」を1月15日(火)から3月31日(月)まで3階,アインシュタイン・ドーム下の回廊で開催しました。
 平成19年8月,鳥取大学名誉教授吉谷昭信先生が,長年に亘って全国の黒曜岩を採取研究されてこられた貴重なコレクションを北大総合博物館に寄贈されました。寄贈を受けた吉谷コレクションは,採取地約400地点,標本点数約1,500点あり,全て日本各地の産地が確定しているもので,全標本の主成分・微量成分化学組成が明らかにされており,地質学的のみならず考古学的にも貴重な学術的価値の高い標本群です。これらの標本の産地を北海道・東北・九州など,大まかに7つのブロックに分類し,登録の収蔵作業を行いました。
 今回展示した黒曜岩は,一部を除いて,今後小中学校等を対象にした黒曜岩セミナーを開催する為に,特に石器製作用および直接手に触れることが出来るような目的で,博物館の標本とは別に教材として寄贈を受けたものです。 出土地は日本中の各地方を網羅しており,十勝石の名で親しまれている地元産のものも多く含まれています。教材としての使用は勿論ですが,石器製作等をすると当然ながら原形を留めなくなりますので,その前に子供用コレクションとして展示を計画しました。黒曜岩はガラス質で,特に破断面の角は切れ味鋭い刃物と同じですから,危険防止のためケース内の展示に留めました。
 企画展示の期間は終了しましたが,この夏に開催を企画しています上記黒曜岩セミナーまで,もうしばらくこのまま展示する予定です。

展示の様子 展示の様子
展示の様子

(総合博物館)

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