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第9回観光創造コロキアムを開催

 7月2日(金)18時30分から情報教育館3階スタジオ型多目的中講義室で『地域振興とコンテンツ戦略Part1〜映画を通して見る北海道の可能性〜』をテーマに臼井冬彦特任教授のコーディネートにより開催しました。講師には,一般社団法人札幌・北海道コンテンツ戦略機構事務局長の井上俊彦氏をお迎えし,北大各学部・大学院の学生・院生やOB・OG,教員を始め,北海道庁や札幌市,道内の自治体の行政職員やまちづくり関係者等の多様な方々74名がご参加くださいました。
 北海道での映画やドラマが引き起こす観光行動や地域経済へのインパクトとしては,「Love Letter」が韓国内で引き起こした小樽ブーム,中国映画「狙った恋の落とし方」による中国人の道東ブームなどがよく知られています。この活動の背景には,フィルムコミッション(FC)という団体が存在しています。しかしその全貌,本当の可能性については理解が十分でなく,また一部の機能だけを取り出し誤解して理解され,本来のミッションを果たせていないのが,日本の関連団体の実情だそうです。
 そんな中,今年度から組織名を現在のものに変更し,世界各国での先進的な取り組みを分析した上で,日本であり北海道・札幌に必要なFCを「地域映像戦略委員会」と位置づけ,その活動展開に取り組まれている井上氏より,その取り組みについて丁寧にご説明いただきました。また地域戦略と「映像」の関係を構築する方法論について,実際に地域振興やまちづくり等に取り組まれている方々に大いに示唆を与える重要な要素を整理していただき,またデジタル映像やITの発展が顕著な現代において,ロケだけではない「地域映像委員会」の役割の提案もいただきました。
 観光やメディア,広報といった学問領域において地域マネジメントを展開していく上で,今後の取り組みに示唆を与えてもらえ,また新たな展開を予期させるコロキアムでした。

 
趣旨説明をする臼井特任教授
講演する井上氏
講演する井上氏
趣旨説明をする臼井特任教授
講演後の会場での議論の様子
講演後の会場での議論の様子
 
(観光学高等研究センター)
 

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