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新渡戸稲造墨蹟を大学文書館で新たに受贈

 6月26日(土),大学文書館では,新渡戸稲造墨蹟(1928年揮毫,色紙・軸装幀)1点を,木村照子氏(木村勝太郎夫人,徳島市在住)からご寄贈いただきました。
 このたび受贈した墨蹟は,1928(昭和3)年,女子経済専門学校長で貴族院議員でもあった新渡戸稲造(札幌農学校1881年卒,第2期生)が講演のために長野県を訪れた際,木村勝太郎氏に贈った墨蹟です。墨蹟の短歌は下記のとおりです(写真参照)。

 
稲造
思ひ川
深き流の
舩人は
うち来る波ニ
争ハぬなり
(舩人:ふなびと,舩は船と同義)
 
 木村勝太郎氏(1905−2010)は,1924(大正13)年北海道帝国大学農学実科に入学,栃内吉彦助教授(植物病理学)に師事し,1927(昭和2)年3月に卒業しました。卒業後は,須田金之助教授(養蚕学)の推薦で,長野県下伊那農学校教諭を勤めていました。短歌は,木村勝太郎氏が新渡戸稲造を案内した天竜川舟下りについて詠ったものです。
 今後,大学文書館では墨蹟を大切に保管し,北海道大学の歴史を目で見ることができるよう,展示等により活用してまいります。
 
新渡戸稲造墨蹟(1928年)
新渡戸稲造墨蹟(1928年)
 
(大学文書館)
 

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