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北海道大学グローバルCOEプログラム「境界研究の拠点形成:
スラブ・ユーラシア世界」が「国境フォーラム in 対馬」を開催

 スラブ研究センターでは,グローバルCOEプログラム「境界研究の拠点形成」と笹川平和財団助成「境界地域研究ネットワークJAPAN」の主催で,長崎県対馬市交流センターにおいて11月12日(金),13日(土)の2日間「国境フォーラム in 対馬」を開催しました。
 このフォーラムは,境界地域の自治体や境界研究を専門とする国内外の研究者が参加して,各自治体の境界問題を現地目線で捉え共有するとともに,世界的な比較視点から解決に導いていくことを目的としており,今回で4回目の開催となります。
 フォーラム初日には,デンマーク,カナダ,フランス,韓国からの研究者が参加し,各国の境界問題の現状について説明がなされました。また,2日目には,対馬市,根室市,小笠原村,与那国町の自治体等の関係者による地元の実情説明や,スラブ研究センター 岩下明裕 教授の司会による財部能成 対馬市長,長谷川俊輔 根室市長,薮野祐三 九州大学名誉教授,山田吉彦 東海大学教授,松田良孝 八重山毎日新聞記者による座談会「ボーダーに暮らす私たちからの提言」や,山口県立大学の浅羽祐樹ゼミの学生による「対馬の心象地図:高校生は韓国をどう見ているか」の調査報告がなされ,2日間で延べ300人近い参加者を集め,好評のうちに終了しました。この模様は,対馬,長崎の地方紙のみならず,北海道新聞にも取り上げられました。
 同時に,移動展「知られざる日本の国境」展を同交流センターのギャラリーで開催し,樺太(サハリン)に設置されていた「日露国境標石」のレプリカや八重山と台湾の境界に関する資料などを展示やDVD上映し,研究成果を対馬市民に紹介しました。
 なお,この移動展は,12月21日(火)から沖縄県立博物館・美術館県民ギャラリーでも開催されることになっています。
 
エマニュエル・ブルネイ・ジェイ氏の報告 山口県立大学部生によるプレゼンテーション
エマニュエル・ブルネイ・ジェイ氏の報告 山口県立大学部生によるプレゼンテーション
座談会「ボーダーで暮らす私たちからの提言」
座談会「ボーダーで暮らす私たちからの提言」
 
(スラブ研究センター)
 

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