教育GPワークショップ「博物館で個性が活かせる授業を創ろう!」
第2回(題材:植物)を開催 |
総合博物館では,11月20日(土)に1階「知の交流」コーナーにおいて,高等教育推進機構の池田文人 准教授を講師に迎え「博物館で個性が活かせる授業を創ろう!」と題し,フィンランドの教育法を実際に体験し学ぶためのワークショップを開催しました。第2回目は,オオバナノエンレイソウ,ヒメジョオン,クサフジの標本を用い,マインドマップの作成に取り組みました。
まず初めに,参加者は池田准教授に自己紹介をしてもらうために,先生について質問をすることになりました。提出された具体的な質問を先生が抽象化しホワイトボードに書き込んでいくことで,「池田文人」を中心に,「興味」「所属」「研究」「出身」などの枝葉が伸びたマインドマップが作成されました。植物について同じようなマインドマップを作成することが,今回の目標だということでした。
次に,4人1組の3グループに分けられた参加者は,机の上に置かれた植物の標本に対する質問を考え,8等分に折り目を付けたA4の用紙にそれぞれ質問を書いては隣の人に回していくことになりました。自分の質問を書き,隣の人に渡して順に質問を増やしていくこの手法は「文殊法」と呼ばれるもので,一人で考えるのではなく,周囲の人の質問,意見を参考にすることで,発想力を高めることのできる手法だということでした。標本を基にした記入が終わると,今度はさらに図鑑などの資料を用い,課題となった植物に対する質問を文殊法で書いていくことになりました。
一通り質問が出たところで,8等分の折り目の付いた紙を切り分けてカードにし,同じような質問をまとめて山にする作業が行われました。関連性のあるカードを重ねて分類するこの手法はKJ法と呼ばれるもので,文殊法がアイデアを次々と出していく発散的手法であるのに対し,KJ法は発散したアイデアをまとめるための収束的手法だということでした。カードをまとめ終わると,カードの山に分類名を付けた白いカードを載せ,その分類名を基にマインドマップ作りが行われました。
このように,学習対象に対する質問事項をマインドマップによって整理することで,学習する際の見取図を作ることができるのと同時に,足りない部分がどこか気づくこともできるということでした。全ての作業が終わると,参加者は他のグループのマインドマップを見て回り,自分達の作ったマインドマップと比べ,意見を交換し合いました。幅広い年代の方が参加され,皆で意見を述べ合う,充実したワークショップになりました。 |
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マインドマップについて説明する池田准教授 |
質問を分類する受講者 |
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(総合博物館) |
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