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総合博物館で学生発案型の夏のイベント「Hello, Museum!」
を開催

 2014年度大学院共通科目・理学院専門科目「博物館コミュニケーション特論 学生発案型プロジェクトの企画・実施・評価」(担当:湯浅万紀子准教授,藤田良治助教)を受講した大学院生7名と,ミュージアムマイスターコースの一環としてこの授業を受講した水産学部2年生1名が,総合博物館で夏の体験型イベント「Hello, Museum!」を2回開催しました。初回は7月18日(金),札幌市内を中心にした文化施設などが開館時間を延長して様々なイベントを実施する「カルチャーナイト」の夕べに,2回目は本学オープンキャンパス初日の8月3日(日)に行いました。会場は,総合博物館の南側,理学部ローンに面したミュージアムデッキです。デッキには手作りの国際信号機が張り巡らされ,博物館に関連した映像が流れ,木々の緑のなか,心躍る楽しい空間が演出されました。
 大学院生は,本学学生の来館を促進したい,市民の方々に博物館への親しみを持っていただきたいと考え,両日とも開館時間を延長して,体験型のワークショップを3件開催しました。1つ目は「望遠鏡でのぞく世界」で,小中高校生を対象に実施しました。大学院生が光の性質や望遠鏡の仕組みを解説した後,参加者が簡単な材料と道具を使って屈折望遠鏡を作り,大学院生のガイドのもと望遠鏡を持って構内・館内を巡りました。自宅で振り返ることができるように解説冊子を配布したこのワークショップは,大学院生の分かりやすい解説ときめ細やかな対応について保護者からもご好評をいただきました。
 2つ目のワークショップは「ぽんぽんおしょろ丸,出航!」です。当館で開催中の「学船 洋上のキャンパスおしょろ丸」展の関連企画として,水産学部の乗船実習着を試着した記念撮影会と,「おしょろ丸」をイメージした,ロウソクの熱で動くぽんぽん船の工作教室を実施しました(工作教室は8月3日のみ)。参加者それぞれが名前を付けた船を実際に水の上に浮かべ,最後に船の命名書が一人ひとりに手渡されました。このワークショップは,当館での展示解説を中心に活動している北大ミュージアムクラブMouseionに協力してもらいました。水産学部生を中心にしたこの取り組みも,参加者2名にスタッフが1名ついて工作を手伝い,丁寧に指導したことに,参加者と保護者から高い評価をいただきました。
 3つ目のワークショップは「はくぶつかん信号機」です。属性別(市民の方,北大生,来館回数など)に色を変えたカラフルな旗に,当館への感想・提案などを綴っていただき,当館の大きなマップの上に立てていく内容です。大学院生と対話しながら,当館への思いを語っていただくことで,通常のアンケートでは聞き取ることのできない意見を伺うことを目指した試みは,多くの方にご参加いただき,カラフルな旗をたくさん載せたマップが出来上がりました。
 いずれの取り組みも,企画した受講生は参加者アンケートや参与観察などを通して,目的が達成されたか,どのような波及効果があったかを検証していく予定です。
 7月18日の回では,北大カフェプロジェクトの協力を得て,「Hello, Museum!カフェ」も開催し,夏のひとときを市民の皆様にお楽しみいただきました。
屈折望遠鏡の解説と工作「望遠鏡でのぞく世界」

屈折望遠鏡の解説と工作「望遠鏡でのぞく世界」

ぽんぽん船の工作「ぽんぽんおしょろ丸,出航!」

ぽんぽん船の工作「ぽんぽんおしょろ丸,出航!」

総合博物館への思いを旗に綴ってマッピングされた「はくぶつかん信号機」

総合博物館への思いを旗に綴ってマッピングされた
「はくぶつかん信号機」

(総合博物館)

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