経済学研究科は,1月23日(金)に人文・社会科学総合教育研究棟W103教室において,吉田文和特任教授の最終講義に引き続いて,「北海道における再生可能エネルギーの展望」と題したシンポジウム及びパネルディスカッションを一般社団法人北海道再生可能エネルギー振興機構の共催,NPO法人北海道市民環境ネットワークと北海道エネルギーチェンジ100ネットワークの協力を得て開催しました。
吉田特任教授による最終講義では,再生可能エネルギーに関する最近の動向を踏まえた上での「再生可能エネルギー北海道創生プログラム」として送電線網の強化,中長期的な再生可能エネルギーシフトの明確化,再生可能エネルギーの受益者を抜本的に増やすことなどについての提言がなされました。
これを受ける形で,吉田特任教授のほかに上田文雄札幌市長,石橋榮紀浜中町農業協同組合長及び森本昌和寿都町産業振興課参事をパネリストとして迎え,また一般社団法人北海道再生可能エネルギー振興機構の鈴木 亨理事長をコーディネーターとしてパネルディスカッションが行われました。上田市長からは都市での省エネルギーの推進施策や熱の活用について,また石橋氏からは農家による再生可能エネルギーを利用した付加価値づくりと地域での設備の施工とメンテナンスを含めた再生可能エネルギー産業づくりについて,そして森本氏からは財政難からの風力事業への取組み,系統運用や蓄電池の活用について,各自治体等の現況や画期的な方策等が提示され,活発な議論が行われました。また最後に吉田特任教授から,再生可能エネルギーは市民がエネルギーの消費者から生産者へなり得ること,市民の参加と情報の開示が重要になるとの見解が示されました。
当日は,本学の教職員・学生・卒業生,自治体,企業,一般の方を合わせて200名を超える参加者が会場に詰めかけ,盛会のうちに終了しました。