文学研究科・文学部では,教員資質向上・授業改善などを目的として,随時,FD研修会を行っています。
今回は,9月18日(金)午後1時から同2時30分まで,人文・社会科学総合教育研究棟W409室にて,国際本部留学生センターのシートン,フィリップ・アンドリュー教授を講師として招き,「スーパーグローバル大学における文系の重要性:現代日本学プログラムの観点から」というトピカルな題目により,本研究科の世界におけるプレゼンスの向上について国際的な視点から種々話がありました。
講師のシートン教授は,ロンドン出身で1994年に英語教師として初来日して以来,日本との関わりが深く,本学には2004年に現メディア・コミュニケーション研究院准教授として赴任し,今日に至っています。現代日本学プログラムの担当授業は日本史,歴史学,スタディースキル等で,具体的な研究テーマとして戦争記憶,歴史認識論争(靖国問題,教科書問題等),北海道・サハリンの歴史などを扱っています。
研修会では,まず,シートン教授が責任を担っている留学生のための現代日本学プログラムの説明がありました。本研究科との協力しうる事柄として,授業の相互乗り入れの提案がありました。続いて,スーパーグローバル大学としての本学文系学部が,いかに国内並びに国際社会にアピールできるかについて話がありました。大学を「教育の場」から「[技術等]訓練の場」に転換したい政治家に対しては,文系はその特徴ゆえに,日本と日本の大学に貢献できるとして諸点挙げました:1.技術大国日本への貢献,2.日本人のみならず外国人にとっても魅力的なものとする貢献,3.ランキングの上昇への貢献,そしてこれら3点についてさらに詳しく議論を展開しました。
約1時間の話に続き,7〜8人の参加者からの質疑に情報豊かで示唆に富む応答がなされました。研修会は文学研究科教職員約40名が参加しました。