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大学文書館第1回企画展示 第2シーズン「台湾に渡った北大卒業生たち �U.生産・技術と植物学・農学」

大学文書館第1回企画展示の第2シーズン
「台湾に渡った北大卒業生たち �U.生産・技術と植物学・農学」を開催中

 3月25日から、附属図書館4階 (北方資料室前のテラス)において、大学文書館第1回企画展示の第2シーズン「台湾に渡った北大卒業生たち �U.生産・技術と植物学・農学」を開催しています。
 1900年代に入ると、台湾総督府は、農事試験場・糖業試験場・園芸試験場・種畜場など農業振興に関わる調査・研究を行なう研究施設を設置し、それぞれの分野の技師に北大出身者を重用しました。例えば、甘蔗(サトウキビ)品種改良の金子昌太郎(札幌農学校第21期生)、イネ品種改良の磯永吉(1911年東北帝国大学農科大学卒業)、果樹栽培の芳賀鍬五郎(札幌農学校第20期生)、畜産の長嶺林三郎(同第18期生)です。彼らは、北大で学んだ専門知識を活かし、それぞれの農産物に関する外国種移入や品種の交配・改良・開発などの研究・調査を進め、生産性の向上を図りました。
一方、生産性向上を阻害する農産物の虫害・病害対策として、台湾総督府は昆虫学や植物病理学を専門とする技手・技師を配置しました。昆虫学の石田昌人(1897年農芸伝習科卒業)・素木得一(札幌農学校第23期生)、植物病理学の三宅勉(同第21期生)・鈴木力治(同第23期生)らです。
 また、今期の展示では、国立台湾博物館の基礎を築き、植物学研究でも大きな功績を残した川上瀧彌に焦点をあて、4月11日より「《特集》川上瀧彌」コーナーも合わせて設置しています。
 川上瀧彌や、「蓬莱米」開発の磯永吉、台湾の国蝶「フトオアゲハ」を発見した素木得一は、現在も台湾の人々にその業績を高く評価されています。ただし、これらの業績も、日本の台湾植民地統治の文脈の中で行なわれたものです。本企画展示を通じ、北海道大学と台湾の歴史的関係の多面性、その複雑さを読み取っていただければと思います。



    展 示 名 :  「台湾に渡った北大卒業生たち �U.生産・技術と植物学・農学」
    期    間 : 平成23年3月25日(金)〜5月20日(金)
            平日9:00〜17:00(無料)
    場    所 : 北海道大学附属図書館4階
            北方資料室前のテラス(札幌市北区北8条西5丁目)
    主    催 : 北海道大学大学文書館


    ※展示チラシはこちら(PDF)


【お問い合わせ】
 北海道大学大学文書館
 TEL:011-706-2395
 E-mail:archives@general.hokudai.ac.jp
 URL:http://www.hokudai.ac.jp/bunsyo/

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