令和2年度は新型コロナウイルス感染症の影響を受け,本学では,学生の皆さんの健康と安全を最優先とするとの考えに立ち,オンライン授業実施体制やメンタルヘルスケア体制の整備,緊急の経済支援策等を講じながら,学びを継続する教育体制の整備を進めてきました。
令和2年度の授業は,ほとんどの期間,多くの科目がオンライン中心の実施となる中,学生の皆さんの負担度や学生と教員および学生間のコミュニケーションに関する課題が指摘されてきました。一方で,オンライン授業(オンデマンド方式)では理解度に応じて繰り返し復習できるなど学修利便性が高いこと,また,対面授業においてはオンラインでは得られない他者との直接的な交流から生み出されるといった教育効果の重要性を改めて認識する等,これまでの経験から様々な知見が得られました。
これら対面授業とオンライン授業は,二者択一や優劣の問題ではなく,それぞれの良いところを,多様な授業形態,教育内容,教育手法に応じて活かしてくことが肝要と考えております。
また,新型コロナウイルス感染症は,現在においても全国的な拡散が続き,今後の状況をよく見据えつつ学生の皆さんの健康と安全を第一に,引き続き対応することが必要だと考えています。
北海道大学は,「世界の課題解決に貢献する」大学です。以上の状況を踏まえ,本学では,今後も,新型コロナウイルスと共存しうる教育のフロンティアへ果敢に挑戦していきます。学生の皆さんにも,北海道大学の一員として,これからの教育の創造における協働者となっていただくことを期待しています。