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潘基文国連事務総長が北海道大学を訪問、学生との対話集会を開催

 北海道大学は7月8日、国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長の訪問を受けて、「世界的食糧問題を考える−国連事務総長と学生との対話集会」と題した特別講演会を、本学の学生215名の参加のもと開催しました。
 開催にあたり、佐伯浩総長から「潘事務総長に食糧危機問題へのグローバルな視点からのお話しいただけることは、サステナビリティに取り組む北大にとってまさに時機にかなったものであり、大変ありがたい」と歓迎の挨拶が述べられました。次いで、司会の本堂武夫理事による挨拶と開催趣旨説明が行われたのち、潘事務総長による基調講演が行われました。潘事務総長は講演の中で、現在の国際社会における食糧問題の深刻さを強調し、発展途上国への食糧支援、農業生産の増強、安定した食糧市場の形成に向けた、日本および先進国各国のリーダーシップの必要性を訴えられました。その後、学生からの質問や意見に潘事務総長が回答する形での対話集会が、およそ30分にわたって開催されました。潘事務総長は学生からの「食糧危機は先進国と発展途上国の経済格差がある中でのグローバル化によってもたらされていると考えるが、国連はこの解決にどのような役割を果たせるのか」という質問に「制度的・構造的な問題に中長期的に対応することが重要であり、その点で国連は安定的な立場から問題解決に貢献できる」と説明されるなど、学生が抱く疑問や意見に熱心に答えられました。
 会を終えたあと、潘事務総長から本学学生に向け、「学生の皆さんこそが我々の将来の担い手。皆さんの持つグローバルなチャレンジ、また質問の質や意識の高さに本当に感激した。世界には本当に多くの人たちが涙を抑えることができないほど悲惨な状況に置かれている。だから、同情の気持ち、共感の心を持ってほしい。そして、大きなハートを持って、それを彼らと共有してほしいと思う。世界の未来に対するビジョンを持ち、人や社会に向き合って、意識のレベルを高め、自ら役割を果たしてください」とのメッセージが送られました。

会場のようす

挨拶を述べる佐伯総長


基調講演を行う潘事務総長

司会の本堂理事


潘事務総長と学生との対話のようす

学生から積極的な質問や意見が出た