文化財を知る
重要文化財群
現役の博物館建築としては国内最古である博物館本館を始め、博物館旧事務所や博物館倉庫、博物館便所、博物館鳥舎、植物園門衛所の6棟が重要文化財に指定されています。展示室や倉庫、事務所など博物館に必要な建築物が整っていること、建築当初の設備品や設計図が保存されていることなどが評価され、1989(平成元)年に重要文化財に指定されました。
博物館本館、博物館便所以外の建物は内部が非公開となっていますが、西洋の建築法を取り入れた明治、大正期の建物をご覧いただけます。
登録有形文化財
バチェラー記念館はイギリス人宣教師のジョン・バチェラー博士の旧宅です。博士はアイヌの教育と研究に熱心に取り組まれ、アイヌ研究の父と呼ばれています。もともとは植物園近くの北3条西7丁目に建てられましたが、1962(昭和37)年に北海道から寄贈され植物園に移築されました。博士の遺品も一緒に保管されていますが、現在は収蔵施設として利用しており内部は非公開となっています。
現在、宮部金吾記念館として内部を公開している建物は、かつて札幌農学校キャンパス内にあった動植物講堂の一部を植物園に移築したもので、1942(昭和17)年の移築以来、北海道大学附属植物園庁舎として使われていました。
両建築物ともに2000(平成12)年に登録有形文化財に指定されました。
重要有形民俗文化財
アイヌのまるきぶね(河沼用)(アイヌ名:ペトロンチプ)はヤチダモの木をくりぬいて造られ、河沼での漁や交通運搬に用いられていました。アイヌの生活習俗を知る上で重要なものであることから、1957(昭和32)年に重要有形民俗文化財に指定されました。
北方民族資料室の展示ケース上部に配置されています。