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【記者会見】北海道発の新素材「発酵ナノセルロース」の大量生産に成功(工学研究院 准教授 田島健次)

 北海道大学大学院工学研究院の田島健次准教授らの研究グループは,果物から新規に単離した微生物(学名:Gluconacetobacter intermedius NEDO-01 株,以下;北大菌)が,廃グリセリンや糖質などを原料として,高い効率でセルロース(バクテリセルロース(BC))を合成することを発見しました。更に培養方法を改良する事で,非常に均一な水分散液として調製することに成功しました(特許出願中; 特願2012-289043)。これが発酵ナノセルロース(ナノフィブリル化 バクテリアセルロース(NFBC))です(写真1)。北大菌のつくる発酵ナノセルロース繊維の平均直径は20nm と超極細であるだけでなく, 非常に分散性・流動性が高く(写真1および2),食品,化粧品,特殊紙,エレクトロニクス,医療分野など,幅広い分野で利用できる可能性があります。 そして北海道大学と日本甜菜製糖株式会社(以下;日甜)は,発酵ナノセルロースの生産技術および知的財産をベースとして,本年4 月より発酵ナノセルロースの大量生産に関する共同研究をスタートさせました。北海道において,てん菜を原料に砂糖製造を行っている日甜の得意とする砂糖製造および微生物培養の技術を活かし,糖蜜などを原料として,大型微生物培養装置を用いることで,発酵ナノセルロースの大量生産に成功しました。

写真1           写真2
写真1 発酵ナノセルロース            写真2 電子顕微鏡写真

 

詳しくは、記者発表資料をご覧下さい。
記者発表資料(PDF)pdf

9月12日、工学研究院での記者会見で説明する田島准教授(右)
9月12日、工学研究院での記者会見で説明する田島准教授(右)


本件に関するお問い合わせ先
北海道大学大学院工学研究院 准教授 田島 健次(たじま けんじ) 
TEL: 011-706-6607 FAX: 011-706-6607 E-mail: ktajima@eng.hokudai.ac.jp

総務企画部広報課