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日本初、ハルトプライズ地域予選において北海道大学の学生チームが優勝しました。


勝利チーム「アクアモウ(AQUAMOU)」のメンバーとハルトプライズ・ディレクター、審査員ら。東京地域予選にて。(写真:ハルトプライズ提供)

 

 このたび、4月27日に東京で開催されたハルトプライズ地域予選において、北海道大学の学生4人からなるチーム「アクアモウ(AQUAMOU)」が、日本の大学チームとして初めて優勝しました。

 ハルトプライズ(Hult Prize)は、ハルトプライズ財団が主催する世界最大の学生起業アイディアコンペで、2009年より毎年開催されているものです。国連が示すSDGs(Sustainable Development Goals)に関連したテーマが毎年設けられ、世界中の学生が起業アイディアを競います。今年は「若者の雇用:10年で1万人の雇用を生むベンチャーの基礎を築く」をテーマに、勝利チームには起業資金として100万ドル(約1億1千万円)が贈られます。

 世界29都市で地域予選が開催され、東京予選には京都大学、デ・ラ・サール大学(フィリピン)、ロンドン・クイーン・マリー大学(イギリス)などから約45チームが参加しました。ナイジェリアからの留学生でリーダーを務めるイフェアニー・チュクさん(水産科学院修士2年)、同じくナイジェリアからの留学生ケルビン・イコグバさん(工学院修士1年)、錦織秀伸さん(水産科学院修士2年)、そしてインドからの留学生ランジャニ・ラジャゴパルさん(Integrated Science Program・理学部2年)の4人からなるアクアモウは、入念な準備と研ぎ澄まされたプランによって並み居る強豪校を破り見事優勝を果たし、全世界の地域代表40チームの一つに選ばれるという快挙を成し遂げました。

 


ハルトプライズ2019東京地域予選の様子(動画:ハルトプライズ提供)

 

 リーダーのイフェアニーさんは東京予選を次のように振り返ります。「会場に着いた時は私もチームメンバーもその雰囲気に圧倒されましたが、北大で入念に準備を重ねてきたことを思い出し、自信を取り戻すことができました。地域予選に勝ち、今はニューヨーク本戦を戦う6チームに入ることだけを考えています。」
 また、北大ハルトプライズ・キャンパスディレクターとしてチームを支援してきた坪井里奈さん(国際食資源学院)は、予選の勝者としてアクアモウの名前が呼ばれた時の感動を思い返し、「彼らのことを本当に心から誇りに思っています。彼らがこれからどうなるのか楽しみで仕方ありません。」と期待に胸を膨らませます。

 チーム名の「アクアモウ」とは、英語で水産物の養殖を意味する「Aquaculture(アクアカルチャー)」と、日本語でネットワークを意味する「網(モウ)」を合わせた彼らの造語です。彼らのビジネスプランは、成長の早いティラピアという魚を用いて持続可能な水産養殖ネットワークをつくり、地方の若者の雇用を創出しようというものであり、まずはナイジェリアで始め、さらにアフリカの各地域に広げていくことを計画しています。

 このビジネスプランの提案により、見事東京予選を勝ち抜いたアクアモウの次のステップは、この夏にロンドンで行われるアクセラレータープログラム、いわゆるトレーニングイベントとなります。ここで40チームが6チームまで絞られ、残ったチームだけがニューヨークの本戦に進むこととなります。
 現在、アクアモウはロンドンでのトレーニングイベントへの参加に向け準備を進めております。本戦出場を目指す彼らへのご声援をよろしくお願いします。

※ロンドンへの渡航費確保のためクラウドファンディングによる支援を募集中。
 (外部リンク:https://actnow.jp/project/aquamou/detail

 


左からケルビン・イコグバ(Kelvin Ikogba)さん、ランジャニ・ラジャゴパル(Ranjani Rajagopal)さん、坪井里奈さん、イフェアニー・チュク(Ifeanyi Chukwu)さん、錦織秀伸さん。(写真:ハルトプライズ提供)