新着情報

ホーム > プレスリリース(研究発表) > マスク装着による顔の魅力向上・低下効果を検証~COVID-19流行前後での見た目の変化を発見~(文学研究院 教授 河原純一郎)

マスク装着による顔の魅力向上・低下効果を検証~COVID-19流行前後での見た目の変化を発見~(文学研究院 教授 河原純一郎)

2021年6月28日

ポイント

●マスクの装着有無による顔の見た目の魅力を実証的に検証。
●装着によって,もともとの顔の魅力が高い人は魅力が低下し,低い人は向上することが判明。
●COVID-19流行前のマスク装着は魅力を一様に低下させたが,流行後は向上させる場合も生じた。

概要

北海道大学大学院文学研究院の河原純一郎教授らの研究グループは,福山大学の宮崎由樹准教授と共同で,マスクの装着が魅力に及ぼす効果を検証しました。

マスクの色(白または黒)と,もともとの顔の魅力がマスク装着によって魅力に及ぼす効果を測定した結果,もともとの魅力が高い人がマスクを装着すると見た目の魅力は低下し,逆にもともとの魅力が低い人は魅力が向上して見えることがわかりました。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行前である2016年に測定したデータでは,一様にマスク装着によって魅力が低下していたことと比べると,今回のCOVID-19流行によって,もともとの魅力に応じて,着用後の魅力に違いが発生しました。

もともとの魅力に応じてマスク装着の効果が異なるのは次の原因が考えられます。左右のバランスがとれている,肌の状態が良いなどの,もともと魅力的な特徴がマスクで隠されると,その人の魅力は下がります。一方で,左右のアンバランスや肌の傷やニキビなどが隠されることで,魅力が上がると考えられます。これに加えて,COVID-19流行前はマスクをしていること自体に不健康な印象があったためマスク装着は全体的に魅力を下げていましたが,この度の流行でそうした全体効果は消失したことがわかりました。

なお,本研究成果は2021627日(日)公開のi-Perception誌にオンライン掲載されました。

詳細はこちら