2021年8月4日
北海道大学
総合研究機構
東京農業大学
ポイント
●妊娠により発現量が顕著に変化する遺伝子情報を指標に高精度な早期妊娠,非妊娠予測に成功。
●子宮外組織である腟組織由来サンプルを簡易迅速に採取する手法を開発。
●乳肉生産効率の向上に期待。
概要
北海道大学大学院農学院博士後期課程の國井宏樹氏,同大学院農学研究院の高橋昌志教授らの研究グループは,北海道立総合研究機構酪農試験場,東京農業大学と共同で,人工授精後17-18日目に採取した牛の子宮外組織である腟壁において妊娠特異的に発現が増減する遺伝子情報を指標として,RT-LAMP(Reverse Transcription-Loop-Mediated Isothermal Amplification)法により取得した複数ターゲット遺伝子の増幅情報を用いた機械学習モデルを作成することで,85%以上の感度及び特異度で早期での妊娠の成否を予測することに成功しました。併せて,簡易迅速に腟粘膜組織サンプルの採取が可能な器具を開発し,牛へのストレスを減らした採取手法を確立しました。
本研究成果は,早期における妊娠の成否を高確率で予測することで牛の繁殖効率を向上させ,乳肉生産効率の向上に資することが期待されます。
なお,本研究成果は,2021年7月10日(土)のBiochemical and Biophysical Research Communications誌にてオンライン公開されました。
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