産学連携プログラミングコンテストで持続可能な地域社会実現に向けた地産地消地域エネルギーシステムの研究開発を加速
日立製作所が北海道大学キャンパス内に開設した日立北大ラボと北海道大学は、共同でマラソン型プログラミングコンテスト（Hitachi Hokudai Lab. & Hokkaido University Contest 2021）を開催することになりました。
新型コロナウイルス感染拡大によってテレワークによる在宅勤務が普及するなど、働く場所が住む場所に依存しなくなることから、豊かな自然環境を持つ地域での生活が見直されています。今後、都市から地域への移住による分散化が進むことが予想され、地域における地産地消の電力供給と、災害時の際も利用できるエネルギーシステムの実現が、地域の生活と経済を活性化する上で重要となります。
低炭素化社会と地域経済活性化の両立をめざし、日立北大ラボと北海道大学は岩見沢市と連携して、地産地消地域エネルギーシステムの開発を進めています。本システムでは、地域事業を構成単位とした需給一体型の小型グリッドを地域に複数設けて、電気自動車等で小型グリッドを相互連携することで、地域産業や生活に資する新規サービスを提供します。本システム実現に向けては、従来の最適化ソルバーでは解を求めることが困難な、気象や需要の変動等の不確実な変化を考慮し、短期・長期運用における環境問題や経済効果等の様々な価値に対して最良な解を提供する次世代最適化技術（階層的時空間最適化技術）の開発が必要となります。
日立北大ラボと北海道大学は、複雑化する社会課題解決に向けて解決したい実問題を数理モデリングで定式化し、明確な評価基準とアルゴリズムを考える楽しさを含めた、実問題のオープンプロブレム化によるマラソン型コンテストを2017年度から毎年開催しています。単純なベンチマークではなく実際の問題を取り扱うことで、世界中の方々に解決したい社会課題の共有、提供したいサービスの価値が共感され、実用につながる高性能なアルゴリズムが本コンテストを通じて考案されています。
今年度のコンテストでは、地産地消地域エネルギーシステムの最適デザインをテーマに、以下の日程で計2問(A、B)出題されます。
■主催：株式会社日立製作所 基礎研究センタ 日立北大ラボ、国立大学法人 北海道大学
（協力：学校法人 関西大学）
■日程：2021年11月13日（土）～2022年1月31日（月）（問題A、B*）
*問題Bは12月4日（土）より開始
2021年11月5日開催に向けて準備を進めておりましたが、開発コードに一部不具合が見つかり、検証作業に時間を要しております。コンテストの品質を維持するのに必要な作業期間を考慮した結果、止む無く開催日を11月13日（問題A）、12月4日（問題B）～1月31日に延期させて頂くことになりましたので、お知らせいたします。楽しみにされていた皆様にはご迷惑をおかけしますが、今しばらくお待ち頂ければ幸いです。11月13日開催に向けて、引き続き準備を進めて参りますので、何とぞご理解のほどよろしくお願い申し上げます。
コンテストの優勝者には賞金（問題A：30万円、問題B：50万円）を贈呈する他、入賞者には賞金・賞品等をご用意しております。
また、情報処理学会 第84回全国大会のランチョンセッションにて、問題ごとの成績上位者の表彰と記念講演等を企画しております。
■日時：2022年3月4日（金）11:30-12:30
■会場：愛媛大学＋オンライン開催【調整中】
本コンテストは所属・年齢・居住地を問わず、どなたでもご参加いただけますので、下記サイトにアクセスいただけますようご案内申し上げます。
https://atcoder.jp/contests/hokudai-hitachi2021?lang=ja
図1：実問題のオープンプロブレム化による社会課題の解決
*マラソン型プログラミングコンテスト：開催期間（解答コード提出期間）が複数日に渡るプログラミングコンテスト。本コンテストは、約3か月の期間で開催されます。
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