2025年10月30日
ポイント
●人工的に育てたキングサーモンのメスからの採卵に成功。
●完全養殖によるキングサーモン稚魚が誕生。
●キングサーモン養殖の進展に期待。
概要
北海道大学大学院水産科学研究院の藤本貴史教授らの研究グループ、函館国際水産・海洋都市推進機構、函館市農林水産部のチームは、「函館マリカルチャープロジェクト」(地方大学・地域産業創生交付金事業)のキングサーモン完全養殖技術研究において、国内ではじめて天然採捕個体に由来するキングサーモンの完全養殖に成功しました。
今回の完全養殖の達成では、2022年に函館沿岸の定置網で天然採捕されたキングサーモンの卵と精子の人工授精によって得られた人工種苗が親魚に用いられています。2025年7月下旬〜8月上旬にかけて、成熟メス親魚16個体から得られた約26,000粒の卵と36個体の成熟オスから得られた精子を用いて人工授精を行いました。その後、順調に胚発生が進み眼の形成まで至った卵(発眼卵)は約11,000粒でした。そして、2025年9月から孵化が始まり、約9,000尾の稚魚を得ることができました。
本成果によって、国産のキングサーモン養殖に向けた種苗生産が可能となり、養殖に適したキングサーモンの育種を行うことができるようになりました。
なお、本研究成果は、2025年10月17日(金)の函館市経済建設常任委員会にて報告されました。
詳細はこちら







 




 








 


 
  