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人の知識で化学反応探索を導く新システムの開発に成功~化学者の直感と化学反応経路探索プログラムを統合する新しいフレームワーク~(総合イノベーション創発機構化学反応創成研究拠点・情報科学研究院 教授 吉岡真治)

2025年12月22日

ポイント

●化学反応に関する化学者の経験や判断基準を体系化した知識を記述する方法を開発。
●計算化学による化学反応経路探索を化学者の知識で効率的に制御する新しい探索方法を開発。
●新薬や材料開発の加速に期待。

概要

北海道大学総合イノベーション創発機構化学反応創成研究拠点(WPI-ICReDD)のナート・ピンク特任助教、同大学大学院理学研究院の小野ゆり子博士研究員、WPI-ICReDDの原渕 祐特任教授、山本靖典特任教授、WPI-ICReDD及び同大学大学院理学研究院の前田 理教授、武次徹也教授、WPI-ICReDD及び同大学大学院情報科学研究院の吉岡真治教授らの研究グループは、化学反応の進み方を予測するための新しい計算方法を開発しました。化学反応を調べる計算は非常に複雑で、これまでは膨大な数の候補を試行錯誤的に計算する必要がありました。本研究では、化学者の経験や判断基準を体系化することで、計算化学による反応経路探索手法である人工力誘起反応(AFIR)法を効率的に制御する知識システム「ChemOntology(ケムオントロジー)」を開発しました。この仕組みにより、計算は反応の「本命候補」に絞って行えるようになり、計算にかかる時間と労力を大きく減らすことに成功しました。今後、この技術は新薬や電池材料、触媒開発など、様々な分野で化学反応の発見や最適化を加速することが期待されます。

なお、本研究成果は、20251221日(日)公開のACS Catalysis誌にオンライン掲載されました。

論文名:ChemOntology: A Reusable Explicit Chemical Ontology-Based Method to Expedite Reaction Path Searches(ケムオントロジー:化学者の知識を使って反応経路探索を高速化する新手法)
URLhttps://doi.org/10.1021/acscatal.5c06298

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化学的知識を機械可読なルールに変換し、反応探索をインテリジェントに導く。