2026年5月15日
ポイント
●従来の分野別教育から、社会課題に対応する統合的な土壌学の必要性を提示。
●フィールド実習とデータサイエンスを組み合わせた新たな教育手法を提案。
●大学にとどまらず、教育・市民を含めた社会全体への土壌理解の強化を強調。
概要
北海道大学大学院農学研究院の内田義崇准教授らの研究グループは、大学における土壌学の将来像を体系的に整理し、地球規模課題に対応するための新たな教育モデルを提案しました。本研究は、食料安全保障、気候変動、生物多様性といった現代社会の重要課題に対し、土壌学が果たすべき役割を明確化したものです。
従来の土壌学は、土壌物理・化学・生物などの専門分野ごとに体系化されてきましたが、本研究ではこれに加えて、「土壌が果たす機能(soil functions)」を軸とした教育への転換の必要性を示しました。本成果は、土壌学を単なる専門教育から、社会課題解決に直結する「統合的知識体系」へと進化させる重要な指針を示すものです。今後は、教育内容の国際的な共有や評価手法の確立、さらには現場と連携した教育実践の強化を通じて、次世代の人材育成を進めていくことが期待されます。
なお、本研究成果は、2026年4月29日(水)公開のNature Sciences Education誌にオンライン掲載されました。
論文名:The future of soil science education at the university level to meet societal demands at the global level(世界規模課題を解決するための大学レベルにおける土壌学はどうあるべきか)
URL:https://doi.org/10.1002/nse2.70052
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