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ヒアルロン酸オリゴ糖の同時定量法開発にはじめて成功~摂取したヒアルロン酸の体内動態解明への貢献に期待~(薬学研究院 教授 菅原 満、講師 佐藤夕紀)

2026年8月18日

ポイント

●血漿(けっしょう)中ヒアルロン酸4、6、8糖のLC-MS/MSによる同時定量法を開発。
●摂取したヒアルロン酸により、各ヒアルロン酸オリゴ糖血漿中濃度が増大することを確認。
●生体中濃度の解明により、濃度と効果の関連性を明らかにできる可能性を提示。

概要

北海道大学大学院薬学研究院の菅原 満教授、佐藤夕紀講師、北海道大学大学院生命科学院修士課程(研究当時)の髙林直央氏らの研究グループは、LC-MS/MS(液体クロマトグラフィー・タンデム質量分析法)により、血漿中の微量なヒアルロン酸オリゴ糖468糖を同時定量する方法を開発しました。

ヒアルロン酸は、グルクロン酸とN-アセチルグルコサミンから構成されるグリコサミノグリカンの一種で、生体での分子量は数千から数百万まで様々なサイズで存在しています。近年、ヒアルロン酸を経口摂取すると8糖程度まで腸内細菌により分解されて吸収されることが報告されましたが、各オリゴ糖の詳細な体内動態は不明な点が多いことが課題でした。そこで本研究では、血液中の微量なヒアルロン酸オリゴ糖を同時に定量できないかと考えました。

ヒアルロン酸を投与していないラットの血漿に標準物質を加え、縮合剤であるDMT-MM4-4,6-Dimethoxy-1,3,5-triazin-2-yl-4-methylmorpholinium chloride)とジラール試薬Pを用いて、カルボン酸ヒドラジドへと誘導体化し、固相抽出カラムを通して過剰な反応試薬や血漿中の夾雑物除去後、測定に用いました。また、同様の手順により同位体ジラール試薬Pで誘導体化したヒアルロン酸オリゴ糖を内部標準物質としました。ヒアルロン酸468糖それぞれの特異的な基準ピークが確認され、その検量線には良好な直線性が認められたため、バリデーション試験で本条件の堅牢性を確認しました。また、本方法により、ラットへ経口投与した際のヒアルロン酸468糖の血漿中濃度を測定することに成功しました。

これらの結果は、将来的にヒトがヒアルロン酸を摂取したときの体内動態の解明、ヒアルロン酸オリゴ糖の生体内での機能解明、効果的な製剤開発などにつながることが期待されます。

なお、本研究成果は、2026424日(金)公開のFood Research International誌にオンライン掲載されました。

論文名:Development of a method of liquid chromatography coupled with tandem mass spectrometry for simultaneous determination of hyaluronan in plasma.(血漿中ヒアルロン酸オリゴ糖の液体クロマトグラフィー・タンデム質量分析による同時定量法の確立)
URL:https://doi.org/10.1016/j.foodres.2026.119273

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本研究の概念図