サイエンスレクチャー2023「目の前が宇宙に!鉱山に!これがバーチャルリアリティー」を開催

工学研究院 教授 川村洋平

<写真>VRシアターでの体験の様子(撮影:広報課 広報・渉外担当 長尾美歩)

10月14日(土)工学部にて、サイエンスレクチャー2023「目の前が宇宙に!鉱山に!これがバーチャルリアリティー」が開催され、中高生22名が参加しました。参加者たちは、工学部内に設置されている360°VRシアターとヘッドマウントディスプレイで、鉱山や宇宙などの仮想空間を体験しました。また、VRシアターの核となる3Dモデリング技術について学びました。

今回の講師、工学研究院 教授の川村洋平さんは、画像処理や深層学習などの情報工学を用いて、鉱山工学や土木工学の分野で、安全性や生産性向上に貢献するシステムの研究開発に取り組んでいます。2022年6月には国内初となるフィールド科学体験のための360°円筒型VRシアターの本格運用を開始しました。

工学研究院 川村洋平教授。VRシアターにて(撮影:広報・社会連携本部 広報・コミュニケーション部門 川本真奈美) 工学研究院 川村洋平教授。VRシアターにて(撮影:広報・社会連携本部 広報・コミュニケーション部門 川本真奈美)

イベント当日ははじめに、主催者を代表して広報・社会連携本部 広報・コミュニケーション部門長・教授の南波直樹さんから「レアメタルなどの鉱物はこれからも重要。その採掘はもちろん、鉱山工学の研究や教育が安全・効率的である必要があります。本講座をきっかけに、川村先生の研究や北大の多様な分野へと興味を広げて欲しいです」と、挨拶がありました。

挨拶する広報・社会連携本部 広報・コミュニケーション部門 南波直樹 教授(撮影:広報課 広報・渉外担当 長尾美歩) 挨拶する広報・社会連携本部 広報・コミュニケーション部門 南波直樹 教授(撮影:広報課 広報・渉外担当 長尾美歩)

つづいて川村さんの講義では、容易に体験できない鉱山などのフィールド科学分野においてVRを活用した教育・シミュレーションが重要であることを話し、VRを支える技術についての解説がありました。

講義する工学研究院 川村洋平 教授(撮影:広報課 広報・渉外担当 長尾美歩) 講義する工学研究院 川村洋平 教授(撮影:広報課 広報・渉外担当 長尾美歩)

その後、2チームに分かれ、多くの写真画像などから3Dデータを構築する「3Dモデリング」を体験、 また、へッドマウントディスプレイとVRシアターで、鉱山や宇宙、海洋などのフィールドを仮想体験しました。VRシアターでは、参加者たちがスマホで撮影した数百枚の写真をもとに構築された3D画像も映し出され、驚きの声があがりました。

ヘッドマウントディスプレイでの仮想体験の様子(撮影:広報課 広報・渉外担当 長尾美歩) ヘッドマウントディスプレイでの仮想体験の様子(撮影:広報課 広報・渉外担当 長尾美歩)

参加者たちが撮影した写真をもとに構築された画像がVRシアターに映し出される(撮影:広報課 広報・渉外担当 長尾美歩(左)、広報・コミュニケーション部門 川本真奈美(右))

川村さんは、鉱山工学と情報工学両方のバックグラウンドを持つ自身の経歴を紹介した上で、「色々なことに興味を持って良いんです。新しいことに関心が出てきたら進路を変更することもできるし、2つのことを合わせて新しい学問をつくることもできます。」と参加者たちに語りました。講義終了後は、参加者たちに修了証が渡され、当日アシスタントを務めた川村研究室の学生たちも含め、全員で集合写真を撮影しました。

川村教授から修了証を受け取る参加者(撮影:広報課 広報・渉外担当 長尾美歩) 川村教授から修了証を受け取る参加者(撮影:広報課 広報・渉外担当 長尾美歩)
参加者と川村研究室の学生たち(撮影:広報課 広報・渉外担当 長尾美歩) 参加者と川村研究室の学生たち(撮影:広報課 広報・渉外担当 長尾美歩)

中学3年生の石井結愛さんは、「鉱山でここまでロボット化が進んでいるとは知らなかったので、驚きました。川村先生たちが自分の好きなことに取り組んでいる様子をみて、将来を考える上で、研究者という職業にも興味が湧きました」と話しました。また、事後アンケートでは「VRの利点や活用法を知ることができた」、「実際に鉱山にいるような臨場感があった」といった声が寄せられ、鉱山工学やVR技術への理解や関心が深まったことが伺えました。

終了後、川村教授(中央)を囲んで(撮影:広報課 広報・渉外担当 長尾美歩) 終了後、川村教授(中央)を囲んで(撮影:広報課 広報・渉外担当 長尾美歩)

【文:広報・社会連携本部 広報・コミュニケーション部門 川本真奈美】

Science Lecture 2023「目の前が宇宙に!鉱山に!これがバーチャルリアリティー」

日時:2023年10月14日(土)14時00分~15時30分
会場:北海道大学工学部 C棟および共用実験棟
対象:中学生、高校生
主催:北海道大学、読売新聞北海道支社
後援:札幌市教育委員会

※Science Lectureは、北海道大学と読売新聞社との包括連携協定のもとに開催しています。