【Academic Fantasista 2019】電子科学研究所で藤女子高等学校に向けた講義を実施

公開講義「脳の不思議、心の謎」を実施しました。電子科学研究所 根本知己教授が北海道大学ニコンイメージングセンターに、藤女子高等学校の生徒さんをむかえて、公開講義を実施しました。手軽に観察できる「スマホ顕微鏡」から、生命科学の最先端で活躍する「蛍光顕微鏡」まで、講義・見学・体験を通じて触れ合っていただく2時間でした。

電子科学研究所 根本知己教授。北海道大学ニコンイメージングセンターにて 電子科学研究所 根本知己教授。北海道大学ニコンイメージングセンターにて
講義の様子 講義の様子

生命現象の謎を解明するため、レーザー技術を駆使して高性能な顕微鏡を開発している根本教授。「美しい画像を楽しむことができるのもこの研究分野の醍醐味」と話します。講義では、マウスの脳の神経細胞やがん細胞など生物試料を生きたまま観察した映像を披露し、参加した高校生達を驚かせていました。

日本全国の研究者に最新の生物顕微鏡を利用できる環境を提供している「ニコンイメージングセンター」では、イメージング解析グループの小林健太郎主任の案内のもと、蛍光顕微鏡で細胞内のミトコンドリアを観察しました。センターにある普段なかなか見ることのできない最先端の顕微鏡群に高校生たちも興味津々でした。

蛍光顕微鏡について解説する小林主任 蛍光顕微鏡について解説する小林主任

堤元佐 特任助教から「スマホ顕微鏡体験」について解説があったあと、高校生達は自分たちのスマートフォンに顕微鏡を装着し、様々な身の回りのものなどを観察しました。植物の花粉や細胞ひとつひとつなど、肉眼では見られない世界が画面に映し出されるたびに歓声があがりました。

スマホ顕微鏡について解説する堤特任助教 スマホ顕微鏡について解説する堤特任助教
  • 自分たちのスマートフォンが顕微鏡に自分たちのスマートフォンが顕微鏡に
  • スマホ顕微鏡でカボチャの花粉を観察スマホ顕微鏡でカボチャの花粉を観察
  • スマホ顕微鏡で撮影した水草。細胞内で葉緑体が動いている様子も観察スマホ顕微鏡で撮影した水草。細胞内で葉緑体が動いている様子も観察

今回、サイエンスの発展に欠かせない顕微鏡技術の最先端に触れた高校生たちは、研究や研究者にますます興味が湧いたようです。将来、研究者としてニコンイメージングセンターに戻ってきてくれる生徒さんもいるかもしれませんね。

電子科学研究所の前で集合写真

本講義は、10月から北海道大学を離れ、大学共同利用機関法人 自然科学研究機構に異動した根本教授にとって、北大での最後の講義となりました。毎年ACADEMIC FANTASISTA事業にご尽力くださった根本教授。「脳の不思議、心の謎」は、看板授業のひとつでした。大変お世話になり、ありがとうございました。これからのご活躍もお祈りしております。

日 時:令和元年9月28日(土)13:30-15:30
会 場:北海道大学 電子科学研究所、ニコンイメージングセンター
参加者:藤女子高等学校 1年生8名、2先生6名 計14名
講 師:根本 知己(電子科学研究所 教授)
講義タイトル:脳の不思議、心の謎

Facebookでも講義レポートを随時掲載しています。ぜひご覧ください。
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(総務企画部広報課 学術国際広報担当 川本真奈美)