〈写真〉(撮影:広報・社会連携本部 広報・コミュニケーション部門 Aprilia Agatha Gunawan)
令和6年度オープンキャンパスが、8月4日(日)、5日(月)の2日間、札幌・函館の両キャンパスで開かれました。1日目は小学生から参加できる「自由参加プログラム」が、2日目には「高校生限定プログラム」が実施され、学部などが企画した説明会、模擬講義やゼミ、実習や実験、見学会、個別相談会などのプログラムに多くの高校生たちが参加しました。開催当日は保護者なども含め、大勢の参加者でキャンパスが賑わいました。オープンキャンパスの様子を、3回にわたってお伝えします。
札幌キャンパスでは、1日目の工学部の自由参加プログラムに、延べ1000人以上が参加しました。4つの模擬講義のうち、環境社会工学科教授の猿渡亜由未さんが「海の脅威の予測を通して安心安全な人々の生活を守ることに貢献したい」と題して講義し、320人の高校生らが熱心にメモを取りながら聞きました。
猿渡さんは、「私たちは地球の一部を借りて生活しています。災害のインパクトを最小限にして自然と共生するには、自然の物理機構を学ぶことが大事です」と話し、砂浜が防災に果たす役割や、高潮などの発生するメカニズムを解説しました。また、質量保存の法則など、高校の物理で学ぶ法則を使って、波の高さや波の下での水の運動などを計算する方法を紹介しました。
講義を聞いた札幌市の高校2年生の男子生徒は「高校で習っている物理を発展させて波の被害を軽減させるための計算ができると知り、今の勉強が実生活に結びついていると実感できました」と話しました。また、宮城県から参加した高校2年生の女子生徒は、「自然災害と環境工学に興味があり受講しましたが、高潮や高波のしくみを詳しく聞けてよかったです。自然現象を数式で表すところが面白くて、北大で勉強したい気持ちが高まりました」と意欲を新たにしていました。
【文・写真:広報・社会連携本部 広報・コミュニケーション部門 齋藤有香】