本学出身の世界的な生殖生物学者 柳町隆造さん、ご逝去

北海道大学 名誉博士/ハワイ大学 名誉教授 柳町隆造

〈写真〉柳町隆造 北海道大学 名誉博士(ハワイ大学名誉教授)。2022年7月に北大理学部を訪れた際に撮影したもの(提供:いいね!Hokudai)

本学理学部出身で世界的な生殖生物学者の柳町隆造さん(北海道大学 名誉博士/ハワイ大学 名誉教授)が、2023年9月28日(日本時間)にご逝去されました。享年95歳でした。

本学理学部からの追悼文
【理学部ウェブサイト】追悼 柳町隆造先生

柳町さんは生涯にわたり、「受精」という生命現象の解明を目指す基礎研究とそれらを基盤とした生殖補助技術の開発に取り組みました。1963年には、培養液中でのハムスターの受精に成功し、世界で初めて再現可能な哺乳類の体外受精を確立。また、顕微鏡下で精子を卵細胞質に直接注入する顕微授精技術を開発し、技術革新を重ねました。さらには、世界に先駆けてクローンマウスの作製にも成功しています。こうした柳町さんの功績は、ヒトの生殖医療技術など現代社会の発展に大きく貢献しました。
2023年の「京都賞」の受賞が決まっており、11月10日は授賞式、11日には受賞講演が予定されているなかでの突然のご訃報でした。心よりご冥福をお祈り申し上げます。


リサーチタイムズでは、今年6月に「京都賞」受賞のニュースとともに柳町さんの次世代へのメッセージを掲載していますのでぜひご覧ください。

本学名誉博士の柳町隆造さんが「京都賞」を受賞― "Science is not a job. It is a passion."


また、理学部のウェブサイトでは、柳町さんが2022年7月に理学部を訪れた際のインタビュー動画を公開しています。

【理学部100周年カウントダウン企画】三脚の原理を携えて〜柳町隆造先生からのメッセージ〜


北海道大学の広報誌『リテラポプリ』第71号(p12-13)にも柳町さんの記事が掲載されており、本学名誉教授(理学研究院)の高橋孝行さんが柳町さんから学んだことを語っています。

クローズアップ 柳町隆造名誉博士が「京都賞」を受賞

併せてぜひご覧ください。