札幌日大高校にて、2名の研究者が出張講義を実施しました。当日の講義レポートをご紹介します。
「Sythesis of metal alloy nanoparticles and applications(合金ナノ粒子の合成および応用)」工学研究院 助教 グエン タン マイ
グエンさんは、目に見えないほど小さな金属の粒である金属ナノ粒子について、大きさや組み合わせを変えることで新しい性質や形を持つ材料を作る「金属ナノ粒子合成」という研究をしています。講義では、合金ナノ粒子の作り方や、その応用例を紹介しました。普通は混ざりにくい銀と白金は、ナノ粒子になると混ざり合い、できた合金ナノ粒子は化学反応を促進する力が強くなることなどを説明しました。講義はすべて英語で行われましたが、受講した生徒は、「英語を理解するのに少し苦戦したが、図を使ってわかりやすく説明してくれた」、「研究に対する姿勢や興味の源泉など、文理関係なく探求に関して参考になった」、「ナノ粒子について全く知らなかったが、講義を聞いて興味が湧いた」と振り返りました。

日 時:2025年3月18日(火)16:45-18:00
会 場:北海道札幌日本大学高等学校
参加生徒:1-2年生 10名
「健康情報を読み解く」医学研究院 教授 玉腰暁子
社会全体の健康を守り、病気を予防し寿命を延ばすことを目的に、環境や行動など様々な要因を科学的に分析する公衆衛生学が専門の玉腰さん。講義では、巷にあふれる健康情報がどのように作られるのかや、健康情報をどう読み解くのかなど、疫学研究の手法を紹介し、生徒は一緒に考えました。受講した生徒からは、「理系文系関わらず、実験や日常生活にも大切な情報で、もっと多くの人に聞いてもらいたいと思った」、「自分の研究ではインターネットでグラフなどを引用していたが、その結果を鵜呑みにしてしまいがちだったと今回の講義を聞いて反省した。データの信ぴょう性をしっかり見極めて情報を利用していかなければならないと思った」などの感想が寄せられました。
日 時:2025年3月25日(火)11:00-12:00
会 場:北海道札幌日本大学高等学校
参加生徒:1-2年生 3名
(広報・社会連携本部 広報・コミュニケーション部門)
アカデミックファンタジスタとは?
北海道大学の研究者が知の最前線を出張講義や現場体験を通して高校生などに伝える事業、「アカデミックファンタジスタ(Academic Fantasista)」。内閣府が推進する「国民との科学・技術対話」の一環として、北海道新聞社の協力のもと2012年から継続的に実施しています。今年度は北海道の高校等を対象に29名の教員が講義を実施しています。2024年度の参加教員はこちら。
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