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建築設計図が語る北大の歴史

附属図書館本館 附属図書館利用支援課長 鈴木 宏子

附属図書館本館外観 右側が新棟

学生でにぎわう「オープンエリア」

飲食もできるくつろぎの「メディアコート」

 北海道大学の正門を入り、中央ローンを見ながらサクシュコトニ川の橋を渡ると、茶色の大きな建物が目に入ります。それが附属図書館本館です。北海道大学には全部で18の図書館・図書室があり380万冊の蔵書がありますが、その中でもこの本館は170万冊の蔵書を持つ最大の図書館です。

 3年に及ぶ大改修で、本館はすっかり新しくなりました。地上5階、地下2階の新棟も建設され、北大生が快適に学習できるスペースや新しい設備を取り入れましたのでご紹介します。

 今の大学図書館には、静かに集中して勉強するだけでなく、グループで議論し共に学ぶ場所も求められています。それを実現したのが新棟2階のオープンエリアです。ここでは、学生達が、本を広げパソコンを開きホワイトボードを使って、一緒に学習しディスカッションする姿が見られます。その隣には、講義や演習のできるリテラシールームもあります。また、勉強に疲れたら、広い空間のメディアコートで疲れを癒し飲み物や食べ物をとることもできます。最新の設備には学術雑誌を保管する自動化書庫があります。これは、検索画面から指示ボタンを押すだけで自動的に雑誌を取り出すことができるシステムです。

 このように新しい機能を備えた本館は、同時に古い歴史を持ち大変ユニークな文献を数多く所蔵しています。

 北海道大学の前身、札幌農学校は1876(明治9)年8月、『Boys, be ambitious』で知られるW・S・クラーク博士を迎えて開校しました。その年の12月、「書籍庫」(書庫)が建ち、これが図書館の始まりであるといわれています。

 その後もクラーク博士や教師達は、学生に必要な教科書や専門書・教養書を数多くアメリカから取り寄せました。これら札幌農学校時代の図書は「札幌農学校文庫」として今も大切に保管されています。

 また、『北方事物に関する資料を本学に求めて得られざるものなし』という方針のもと、北方文化に関する多くの資料が集められ、「北方資料室」が設置されました。現在はそれらの貴重な地図や文献、写真などをデジタル画像化し、『北方資料データベース』として図書館のホームページで公開しています。

 さらに、図書館は読書をしたり、文献を探したりするだけではなく、本を通して人と繋がり互いに交流する場所でもあります。1月には学生によるお勧め本コンテスト「ビブリオバトルin北海道大学附属図書館」を開催し大変好評でした。皆さまのスタイルに合わせて新しい図書館を大いに活用してください。

(すずき ひろこ)

附属図書館ホームページ http://www.lib.hokudai.ac.jp/

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