朝食で北大の教育研究を味わって

北方生物圏フィールド科学センター 教授 星野 洋一郎

北方生物圏フィールド科学センターの札幌農場、余市果樹園、静内研究牧場の生産物をホテルの朝食で味わうことができます。朝食を提供するのは、北海道大学の正門(北8西5)から徒歩1分の近さにある京王プレリアホテル(北8西4)。本学が生産する食材を組み合わせたメニュー3品が12月31日(土)まで期間限定で、朝食ブッフェにて1品ずつ日替わりで提供されています。

期間限定で提供される3メニューには、北大の食材が合わせて11種類使用されている。北大短角牛のオニオンスープとほっとけ栗たんビーフパイ(左奥)、北大短角牛と余市産ブドウのビーフシチュー、北大農場から届いた男爵イモのグラタンドフィノワーズ(左前)、北大余市果樹園で育った3種リンゴのタルトタタン特製ミルクアイスクリーム添え(右)(撮影:広報課 広報・渉外担当 齋藤麻衣)期間限定で提供される3メニューには、北大の食材が合わせて11種類使用されている。北大短角牛のオニオンスープとほっとけ栗たんビーフパイ(左奥)、北大短角牛と余市産ブドウのビーフシチュー、北大農場から届いた男爵イモのグラタンドフィノワーズ(左前)、北大余市果樹園で育った3種リンゴのタルトタタン特製ミルクアイスクリーム添え(右)(撮影:広報課 広報・渉外担当 齋藤麻衣)

札幌農場や余市果樹園、静内研究牧場では、北海道大学の広大なフィールドを活用して作物や家畜を育て、体験実習などを通して「人と環境」や、「地域と大学」との関係を学び、考える機会を学生たちに提供しています。また、品種改良や畜産研究、環境科学など様々な分野の研究が行われています。

余市果樹園での実習風景。リンゴの収穫実習の様子。一つ一つ丁寧に手で収穫している。農場生産や教育研究活動には、技術職員たちの活躍が欠かせない余市果樹園での実習風景。リンゴの収穫実習の様子。一つ一つ丁寧に手で収穫している。農場生産や教育研究活動には、技術職員たちの活躍が欠かせない

生物生産研究農場(通称、北大農場)の農場長を務める星野洋一郎さん(北方生物圏フィールド科学センター 教授)は、農場生産物がホテルの朝食として提供されることについて、「北大農場の教育研究活動について知っていただく良い機会になると思っています。また、生産活動の意義と役割を体験的に学ぶ場としても、重要な取組みだと考えています」と期待を寄せています。

余市果樹園での実習風景。農場実習でブドウの管理作業を行っている様子。体験を重視した実習の中で大学農場の生産物が生まれている(提供:北方生物圏フィールド科学センター 星野洋一郎 教授)余市果樹園での実習風景。農場実習でブドウの管理作業を行っている様子。体験を重視した実習の中で大学農場の生産物が生まれている(提供:北方生物圏フィールド科学センター 星野洋一郎 教授)

メニューの開発を手掛けた京王プレリアホテル札幌 料理長の成田公洋さんは、「味、鮮度など、すべてにおいてクオリティの高い食材ばかりです。市場にはあまり出回っていない貴重な品種なども沢山あります。生産している北大の人たちの想いもこめて、お料理という形で多くの方々に伝えていきたいです」と北大の食材の魅力を語ります。また、支配人の増田裕介さんは、「当ホテルは、北大を受験する方々にも多くご利用いただいていますし、北大の食材を使ったメニューは人気が高く、北大ブランドの魅力も感じています。これからも、ここでしか味わえない"特別な体験"として提供していければと思っています」と、今後についても検討していることを明かしました。

京王プレリアホテル札幌 料理長の成田公洋さん(左)と支配人の増田裕介さん(右)京王プレリアホテル札幌 料理長の成田公洋さん(左)と支配人の増田裕介さん(右)

朝食は、宿泊者以外にも利用可能とのことです。また、北大牛乳をつかった「モーモーロールケーキ」は定番メニュー化されており、期間外でも食べられるそうです。ぜひ北大の研究を味わってみてください。

北大短角牛が育まれる静内研究牧場、リンゴが栽培されている余市果樹園、牛が放牧され北大牛乳が搾られる第一農場について、映像シリーズ「知のフィールド」でも紹介しています。貴重な食材が生み出される環境と、そこで行われている教育・研究の取組みをぜひご覧ください。

知のフィールド #1 北海道大学 静内研究牧場「森のなかの畜産研究」

知のフィールド #3 北海道大学 余市果樹園「北の大地に実る夢」

知のフィールド #4 北海道大学 札幌農場「未来を切りひらく伝統の牛」

【創成研究機構/広報課 学術国際広報担当 川本真奈美】