【Academic Fantasista 2022】12月は旭川東高校、札幌北斗高校で3名の研究者が出張講義を実施

12月7日(水)に旭川東高校にて2名の研究者が講義を実施しました

「がんと薬物療法、最新の治療開発」北海道大学病院 助教 川本 泰之

日本人の2人に1人ががんになると言われている現在、川本さんは消化器悪性腫瘍の薬物療法について研究を進めています。講義では、細胞ががん化する過程や、最新のがん遺伝子検査、薬物療法について解説し、より早く、より良い治療を目指して研究が進められていると話しました。また、大学での生活や研究の楽しさも伝え、生徒からは「がん治療に対するイメージが変わった」「想像よりもずっと速く医学が進歩していると感じた」「北大のオープンキャンパスに行ってみたい」など、医療や北大への関心が高まったとの声も聞かれました。

今後のがん治療における薬物療法について話す川本助教今後のがん治療における薬物療法について話す川本助教

日時:2022年12月7日(水)14:00~15:30
会場:北海道旭川東高等学校
参加生徒:1、2年生 51名

「高校生のための認知心理学的広告表示解読法 」 文学研究院 教授 河原 純一郎

広告は製品の魅力が伝わるよう工夫してつくられています。一方で、表示してあったはずの製品の特性や購入条件などを見落として消費者トラブルを起こすこともあります。認知心理学が専門の河原さんは、こうした広告表示への注意や見落としについて、調査実験を行いながら研究しています。講義では実例を交えながら、モノ、意図、過去という3要素がひとの注意の向け方に影響することを解説しました。生徒からは「講義の中に心理学的な実験が混ざっていて大変面白かった」「認知学の研究が、企業や社会に大きな影響を与えていることに驚いた」などの声が寄せられ、自分たちの身近にある心理学の世界に、大きな関心を示しました。

講義後、生徒からの質問に答える河原教授講義後、生徒からの質問に答える河原教授

日時:2022年12月7日(水)14:00~15:30
会場:北海道旭川東高等学校
参加生徒:1、2年生 42名

 

12月15日(水)札幌北斗高校にて講義を実施しました

「非侵襲的に病気を見つける最新の画像診断」医学研究院 教授 工藤 與亮(くどう こうすけ)

工藤さんは画像診断が専門の医師です。講義では、診断に用いられる小型の超音波装置を教室に持ち込み、生徒の首にあてて、体の中の血管やリンパ節などをリアルタイムで観察し、医師の仕事の一端を紹介しました。また、アルツハイマー型認知症などの早期発見を目指して研究中のMRI診断法ついて解説しました。生徒たちは、普段知ることのない医療の現場や画像診断の最新技術を医師である工藤さんから直接聞き、益々医療への興味を深めていました。

生徒からの質問に答える工藤教授生徒からの質問に答える工藤教授

日時:2022年12月15日(木)15:40~16:40
会場:札幌北斗高等学校
参加生徒:1、2年生 22名

(広報・社会連携本部 広報・コミュニケーション部門)


アカデミックファンタジスタとは?

北海道大学の研究者が知の最前線を出張講義や現場体験を通して高校生などに伝える事業、「アカデミックファンタジスタ(Academic Fantasista)」。内閣府が推進する「国民との科学・技術対話」の一環として、北海道新聞社の協力のもと2012年から継続的に実施しています。2022年度はコロナ対策を十分に行って、札幌近郊の高校等を対象に22名の教員が講義を実施しました。2022年度の参加教員はこちら

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@Hokkaido.univ.taiwa