【Academic Fantasista 2023】理学部6号館にて北海道小樽潮陵高校の生徒10名に見学講義を実施

「有機化合物の常識を打ち破る~世界一への挑戦~」理学研究院 准教授 石垣侑祐

生物の体を形作るだけでなく、プラスチックや液晶画面、半導体など私たちの生活に欠かせない物質である有機化合物の研究をしている石垣さん。有機化合物は炭素を必ず含んでおり、炭素同士の結合の長さは基本的に決まった値を示すことが知られていましたが、石垣さんの研究グループは世界で初めて、通常より17%も長い炭素結合をもつ有機化合物の合成に成功したと解説しました。研究成果は大学院生が使う教科書にも掲載され、「研究成果がすぐに何かの役に立つかはわからないが、教科書の常識を塗り替えるような発見ができた」と話し、研究で世界一を目指すことの魅力について語りました。

左 右
実験室で生徒たちに器具の説明を行う大学院生

小樽潮陵高校の生徒たち(理学部6号館前)小樽潮陵高校の生徒たち(理学部6号館前)

講義を受けた生徒からは「初めて本物の実験器具を見て、大学生活や研究への憧れと興味関心が高まった」、「大学生になったばかりでも世界一になるような結果を出せることに魅力を感じ、有機化学の研究について触れることができて、とてもいい経験になった」など、大学での研究や有機化学について興味を高めた様子でした。

日時:2023年12月22日(金)10:00-12:00
会場:理学部6号館
参加生徒:北海道小樽潮陵高等学校 2年生 10名

(広報・社会連携本部 広報・コミュニケーション部門)

アカデミックファンタジスタとは?

北海道大学の研究者が知の最前線を出張講義や現場体験を通して高校生などに伝える事業、「アカデミックファンタジスタ(Academic Fantasista)」。内閣府が推進する「国民との科学・技術対話」の一環として、北海道新聞社の協力のもと2012年から継続的に実施しています。今年度は北海道の高校等を対象に31名の教員が講義を実施しています。2023年度の参加教員はこちら

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