【Academic Fantasista 2024】小樽潮陵高校の生徒15名に見学講義を実施

10月21日(月)、小樽潮陵高校の生徒15名がアイヌ・先住民研究センターを訪れ、講義を受講しました。当日の講義レポートが届きましたのでご紹介します。

「いま学ぶアイヌ民族の歴史:先住民研究から世界を見る」アイヌ・先住民研究センター 教授 加藤博文

実際に発掘された土器を間近にしながらの講義では、高校と大学の学びの違いから始まり、考古学、先住民族についてお話を聞きました。その中で、先住民族が受けてきた言語を学ぶ機会や衣食住の自由を奪われる、植民地的支配についても触れられました。また、アイヌ民族は国家を作れなかったのではなく、あえて作らなかったことを例に、物事をある・なしだけ判断せず、その背景を考えることが大切であると知りました。今回の講義で、アイヌ民族について考える時、日本史のものさしにとどまらない、より柔軟で多様な見方が必要であることを学びました。生徒からは「アイヌ民族についてあまり知る機会がないまま今回の講義を受講しましたが、直接講義を聞くことで、身近に感じることができました」、「興味が無いからやらないのではなく、やらないから興味が湧かないということを知り、新しい世界を覗くことの楽しさを学ぶことができました」、「大学を目指す意欲に繋がった、とても貴重な時間になりました」と感想が寄せられました。

高校と大学の学びの違いについて説明する加藤博文教授高校と大学の学びの違いについて説明する加藤博文教授
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発掘された土器や石器を実際に手にとって観察する生徒たち発掘された土器や石器を実際に手にとって観察する生徒たち

2024年10月21日(月)13:00ー15:00

参加校: 北海道小樽潮陵高等学校

参加生徒:2年生 15名

(広報・社会連携本部 広報・コミュニケーション部門)

アカデミックファンタジスタとは?

北海道大学の研究者が知の最前線を出張講義や現場体験を通して高校生などに伝える事業、「アカデミックファンタジスタ(Academic Fantasista)」。内閣府が推進する「国民との科学・技術対話」の一環として、北海道新聞社の協力のもと2012年から継続的に実施しています。今年度は北海道の高校等を対象に29名の教員が講義を実施しています。2024年度の参加教員はこちら

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