【Academic Fantasista 2022】札幌北高校で2名の研究者が出張講義を実施

「『ひも』で分子を創造する」工学研究院 准教授(当時)猪熊 泰英

有機化学が専門の猪熊さんは、オリジナルのひも状の分子から、多様な形状と性質を持つ、新しい分子を生み出しています。講義では、最新の研究成果を紹介するとともに、有機化学の基礎について解説。様々な有機分子のサンプルを見せながら、分子の長さや形が変わると、粘度・色・匂いなどの性質が大きく異なることを紹介しました。生徒からは「様々なアプローチで長い時間をかけて発見をするという、研究のおもしろさを知ることができた」「講義がとても分かりやすく、楽しかった」など、研究の楽しさを実感する声が寄せられました。

日時:2023年1月23日(月)16:00-17:30
会場:北海道札幌北高等学校
参加生徒:1-2年生 20名

UVライトをあてると光る分子を紹介する猪熊准教授UVライトをあてると光る分子を紹介する猪熊准教授

 

「マスク顔コミュニケーションの認知心理学」文学研究院 教授 河原 純一郎

コロナ禍では、私たちは常にマスクの着用を強いられました。河原さんは、マスクの着用がコミュニケーションにどのように影響するのかを、認知心理学者としての見地から研究しています。講義では、表情の読み取りや個人の見分け、印象形成などへのマスク着用の影響について、様々な実験結果をもとに解説しました。また、コロナ流行後、マスク顔への印象が変わってきていることも紹介しました。生徒からは「心理学と言っても実験による数学的な検証をしているのが興味深かった」「実験を通して結論が出ても、更により良い知見を得ていくという研究方法にとても興味を持った」など、心理学や研究手法について関心の声が寄せられました。

マスク着用の印象への影響について語る河原教授マスク着用の印象への影響について語る河原教授

日時:2023年2月10日(金)16:15-17:30
会場:北海道札幌北高等学校
参加生徒:1-2年生 24名

(広報・社会連携本部 広報・コミュニケーション部門)

 


アカデミックファンタジスタとは?

北海道大学の研究者が知の最前線を出張講義や現場体験を通して高校生などに伝える事業、「アカデミックファンタジスタ(Academic Fantasista)」。内閣府が推進する「国民との科学・技術対話」の一環として、北海道新聞社の協力のもと2012年から継続的に実施しています。2022年度はコロナ対策を十分に行って、札幌近郊の高校等を対象に22名の教員が講義を実施しました。2022年度の参加教員はこちら

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@Hokkaido.univ.taiwa