11月6日(水)、札幌新川高校にて、出張講義を実施しました。当日の講義レポートが届きましたのでご紹介します。
「陽子ビームを使ったがん治療」工学研究院 教授 松浦妙子
講義では、松浦先生の経歴を交えながら、従来のがん治療と、医療×工学(理学)の研究についてお話しいただきました。がん治療には大きく分けて外科・放射線・化学治療の3つがあり、陽子線は放射線治療の一種で、体内の深くまで精密にコントロールできると期待されていると解説しました。今後の課題として、動く対象をどうとらえるか、線量のピークを高精度でコントロールできるか、の2つがあり、松浦先生は陽子線を用いたがん治療の高精度化に向けて研究を進めていると説明されました。 受講した生徒からは、「がんの治療法には医療だけではなく他分野との関連がとても大事であることを学んだ」とか、「今学んでいる物理の内容が大学での学びや、研究にどのようにつながるかが理解できて、進学への意欲が高まった」などの声が寄せられ、物理に対する理解を深め、ますます興味を持ったことが窺えました。

日時:2024年11月6日(水)1回目13:05~14:05/2回目14:45~15:45
会場:市立札幌新川高等学校
参加生徒:1-2年生 1回目 37名/2回目 37名
(広報・社会連携本部 広報・コミュニケーション部門)
アカデミックファンタジスタとは?
北海道大学の研究者が知の最前線を出張講義や現場体験を通して高校生などに伝える事業、「アカデミックファンタジスタ(Academic Fantasista)」。内閣府が推進する「国民との科学・技術対話」の一環として、北海道新聞社の協力のもと2012年から継続的に実施しています。今年度は北海道の高校等を対象に29名の教員が講義を実施しています。2024年度の参加教員はこちら。
本サイトだけではなく、学内向け広報誌「北大時報」やFacebookでも講義レポートを随時更新していきます。合わせてぜひご覧ください。
Facebook
北大時報