11月13日(水)、札幌国際情報高等学校にて2名の講師が出張講義を実施しました。講義を受講した生徒、および教員のみなさまから、講義レポートをお寄せいただきましたのでご紹介します。
「『私』の行為に潜む『他者』の影響」教育学研究院 教授 阿部匡樹
他者の視線や存在がどのように自分自身の行動に影響しているのかを、様々な知覚実験を通して学びました。講義の中で行ったアンケートでは、講義をどれだけ理解できているか、運動センスが優れているかなどを自己評価し、その結果を見ながら、人は自分について少し評価を高くする傾向がある、と解説しました。 受講した生徒からは、「実際にアンケートや実験を体験しながら授業を受けて、面白く受講できた」とか、「各テーマでデータや実験で得られた結果を解析、説明するという流れで、わかりやすく、ためになる話を聞くことができた」、「自分たちにとって身近なことについて教えていただき、新たな視点を見出すことができた」などの声が寄せられました。
参加生徒:2年生 1回目 34名 / 2回目 36名


「未来社会を考える―大学での学びと研究―」大学院教育推進機構 教授 宮本 淳
地球環境科学と高等教育を専門とする宮本さん。自身の研究テーマである氷床に関連して、南極の氷が入った紙コップを生徒に回覧し、見たり触ったり、五感を使って何が入っているかを予想することが「探求」だと話しました。また、大学での学びや研究に触れ、思考力とはどういうことかを解説し、大学に進む際に大切なのは、自分の興味・関心に合わせて学部を選ぶことだと話しました。一緒に講義を行った大学院生の名畑さんは、研究とその過程で得た教訓から、やりたくないことを前向きに捉えて行動に移していく方法を紹介しました。生徒からは「将来の希望が定まっていないので、このままだと流されるまま進学という形になってしまう心配があることを、この講義で気づかされ、大学についてもう一度考えるきっかけとなった」との声や、「マジカルバナナの話が印象的で、物事を考えるときに抽象化するという新たな視点が生まれ、充実した時間となった」などの感想が寄せられました。
参加生徒:2年生 1回目 15名 / 2回目 16名


日 時:2024年11月13日(水)
1回目:13:20~14:10
2回目:14:20~15:10
会 場:北海道札幌国際情報高等学校
(広報・社会連携本部 広報・コミュニケーション部門)
アカデミックファンタジスタとは?
北海道大学の研究者が知の最前線を出張講義や現場体験を通して高校生などに伝える事業、「アカデミックファンタジスタ(Academic Fantasista)」。内閣府が推進する「国民との科学・技術対話」の一環として、北海道新聞社の協力のもと2012年から継続的に実施しています。今年度は北海道の高校等を対象に29名の教員が講義を実施しています。2024年度の参加教員はこちら。
本サイトだけではなく、学内向け広報誌「北大時報」やFacebookでも講義レポートを随時更新していきます。合わせてぜひご覧ください。
Facebook
北大時報